ヒマラヤスギとドライフラワー ― 自然とともに紡ぐ学び ―
9月12日(金)、K-12 Primary1年生(小学1年生)「あやめ組」の子どもたちは、総合科の時間にアロマウッド作りを行いました。土台として使ったのは、かつてK-12経塚校舎前にあった3本のヒマラヤスギの枝をスライスして作られたコースターです。
このヒマラヤスギは85年以上もの間、子どもたちを見守り続けてきました。老木となったため安全上の理由で伐採されましたが、こうして子どもたちの学びの教材として新しい姿を見せてくれています。自然のサイクルを体感するこの取り組みは、「自然とともに紡ぐ教育」といえるでしょう。

きっかけは「入学式のお花」
今回の活動が始まったきっかけは、入学式の時に教室に飾っていたお花でした。ある日、花瓶に生けた花のひとつが、枯れることなくドライフラワーになっていたのです。その小さな発見から子どもたちの関心が芽生えました。
丘めぐりで玉川の丘を歩くときも、「このお花はドライフラワーになるかな?」と自然に口にするようになり、活動は広がっていきました。子どもたちは実験を重ねる中で、ドライフラワーに向く花と向かない花があることを、自分の目で確かめて学びました。



思い出を重ねて作品に
今回の取り組みは、今年が初めての試みです。担任の伊藤真由美先生と子どもたちが一緒に気づきを積み重ね、授業を共に作り上げてきました。
「せっかくできたドライフラワーを作品として残したい」――そう考えた子どもたちの思いと、「伐採したヒマラヤスギは今どこにあるの?」と繰り返し尋ねるほど木に関心を寄せる気持ちが結びつきました。
そこで、作品には入学式のお花のドライフラワーに加え、キャンパス内で拾ったどんぐりや松ぼっくりなども飾り付けました。子どもたちにとっての入学の思い出と、玉川の自然がぎゅっとつまった温かな作品が完成しました。



子どもたちの声
作品づくりを終えた子どもたちからは、
「ヒマラヤスギとラベンダーの匂いがこんなにいい匂いなんてびっくりした」
「入学式の時の花がきれい」
「とてもたのしかった」
といった感想が聞かれました。
自然に触れながら生まれる驚きや発見、そして心に残る体験。一本の木の枝や一輪の花が、子どもたちの大切な学びと記憶につながっています。
自然とともに紡ぐ
今回の活動は、自然とともに生きることの尊さを体感できる貴重な機会となりました。
これからも、こうした子どもたちと先生が一緒に築く学びを支えながら、「自然とともに紡ぐ学び」をこれからも育んでいきます。