卒業生からのメッセージ

植田匡紀さん

五洋建設株式会社 建築営業本部首都圏営業部 勤務
2015年リベラルアーツ学部卒業

VOICE

ゼネコンの営業として共同住宅の建設に携わっています

総合建設会社(ゼネコン)で、建設案件を受注するための営業活動をしています。所属する建築部門では住宅、倉庫、商業施設など、請け負う案件の種類はさまざまですが、私が主に担当しているお客様は、共同住宅(マンション)の建設を手がけるデベロッパーです。

既存のお客様の訪問のほか、新しいお客様は新聞などから土地開発の情報を入手してアプローチし、当社の施工実績や強みをご紹介します。

提案する機会を得られたら、現地調査を行います。計画地だけでなく周辺状況の確認も重要です。工事の際、幹線道路からどのように現場にアクセスできるかで車両の大きさ、関わる人員といった要素が変わるためです。最終的にコストにも影響するため丁寧な調査を心がけます。

社内の部署と連携して最善の提案書をつくる

次に、図面を引く「建築設計部」、工程管理や工事を統括する「建築部」、費用を計算する「見積部」、各種工法を把握している「技術部」など、社内の各部署と連携し、提案書を作成します。営業はこの過程において、お客様に最適な提案をするため、社内で道筋をつけることに注力します。

提案書の提出までに1、2カ月かかります。長いと思われそうですが、各部署との調整が不可欠で、時間に追われます。当社の技術力を反映し、簡潔かつわかりやすい提案書に仕上げるために細部まで神経を使います。

提案が認められて契約、着工、引渡しとなっても営業の仕事は終わりません。次の案件に向け、お客様と良い関係を維持する必要があるからです。

建設会社は、着工前にお客様と工事請負契約を結びます。つまり目に見えないものを商品として売るわけです。では何をお客様に購入いただくのか。

それは五洋建設の信用力であり、営業としてお客様から勝ち取る信頼だと思います。

信頼を得るには自分の知見を広げることが欠かせません。土地開発とは無縁そうな企業の方とも、ご縁があればお目にかかり業界の動向について情報交換させていただきます。各業界で活躍されている玉川の卒業生のところにももちろん積極的に伺っています。建設にとどまらない知見を身につけて「この人に頼みたい」と思っていただける営業になりたいですね。

『全人』2019年12月号掲載