玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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玉川大学教育博物館
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館蔵資料の紹介 1999年

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ある生徒の12年間にわたる学習の記録

昭和30年代の初めに玉川学園小学部1年生として入学して以来、高等部卒業に至る12年間の教科書、ノート、練習帳、テストの答案用紙など、成績表を除くほとんど全ての学校生活に係わる資料を寄贈してくださったご家族があります。それらは段ボール箱7つによく整理されてぎっしりと詰められていました。ズシリと重いこの寄贈資料は、玉川学園にとっては実重量よりはるかに重い、計り知れない価値のあるものなのです。

小学校1年に入学の日、絵日記によるとその日は晴れで、お母ちゃんとお姉ちゃんとに連れられていった礼拝堂での式の後、“わたしの先生”が決まったことが記され、担任からはその絵日記の後段に赤鉛筆で「にゅうがくおめでとうね」と書かれています。 学校には法規上保存が義務づけられている書類があます。また、生徒の作品などの優秀なものを学校が保管していることもあります。未使用の通知表やテスト用紙、教科書、副読本なども残されているものです。

しかし、生徒に返した採点済みの答案用紙や、文字も文章も、その内容も明らかに成長していくことのわかるノート類、学校と家庭とのあいだを往復したその時々の親から担任へ、担任から親へときめの細かい温かい文章の残る連絡帳、中学部に進んでからは学校生括のすべてがそこに記されているといったような、狭いスペースにぎっしりと本人の文字が残る生徒手帳、高等部時代の自由研究ノートなど、これらは正に私的な物ではありますが、時間がたてばたつほど価値を増す、学校側では残すことのできない貴重な、教育成果のにじむ第一級の資料になるのです。

皆様のご協力もお待ち致します。

「全人」1999年9月号(No.615)より

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