玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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館蔵資料の紹介 2004年

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迷路

迷路

マッシモ・カンピーリ作
キャンバスに油彩
縦45.5×横55.0cm
1957(昭和32)年
寄贈:藤沢武夫


カンピーリ(1895-1971)は、20世紀のイタリアを代表する画家の一人として知られている。フィレンツェで生まれた彼は、ミラノでジャーナリストとして働き、やがて独学で絵画を制作しはじめ、1919(大正8)年から画家として本格的に活動をはじめた。1919(大正8)年から1939(昭和14)年まではパリを拠点に活動し、パリやニューヨークなどで作品を発表した。

最初キュビスムの影響を受けた作品から出発したが、カンピーリの作品を支配しているものは過去に対する強い憧憬である。特にエトルリア美術とポンペイの壁画から受けた影響は、独特な空間表現となってあらわれている。カンピーリは女性像を配した構図を好み、女性をアンフォラ(古代ギリシャの二つの把手をもつ容器)のように描いた。また遠近法、明暗、ボリュームなどにとらわれない表現も特徴的で、終始独自の詩的世界をつくり続けた。

「全人」2004年8月号(No.673)より

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