玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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館蔵資料の紹介 2022年

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ヱホンABC

ヱホンABC

小谷博貞 編著 飾繪書房 発行
1946(昭和21)年 縦 26.0×横 18.6cm

NHKの朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の影響もあるのか、昭和期の英語教育への関心が高まっているらしい。そこで、今回は1946(昭和21)年に刊行された英語の児童書『ヱホンABC』を紹介し、終戦直後の人々の英語を学ぶことに対する期待感についてお知らせしたい。
本書は乗り物や季節、数などの簡単な英単語を北海道の画家、小谷博貞(1915−2002)の挿絵で示しており、裏表紙にはローマ字の綴り方の表が掲載されている。英単語にはカタカナでフリガナも付いている。紙不足が深刻であった太平洋戦争終戦直後の児童書とは思えないほど、紙質も良く、色刷で印刷されている。
表紙では擬人的な太陽の日差しのもとで、ツバ付き帽子を被った男児が赤い椅子に腰掛けて楽しそうにアルファベットが書かれた本を読んでいる。線路やアルファベットもカラフルに描かれている。
ヨットのようなものもみえる。全体的に明るく快活な挿絵であり、新しい時代が来たことを感じさせる。

「全人」2022年4月号(No.870)より

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