興奮の伝達とシナプス後電位


 神経細胞同士の情報の伝達は、電気信号(活動電 位)として軸索を通った後、 シナプスで化学信号(神経伝達物質)に置き換えられることで行われていく。この時、電気信号から化学信号に置き換えられる理由として、シナプスとニューロンの間にわずかな 隙間があることが挙げられる。(この隙間をシナプス間隙と呼ぶ)

 シナプス間隙は、数万分の1ミリほどしかないが、電気信号は通ることができない。したがって、化学信号に置き換え、それをシナプス間隙に放出させ、次の ニューロンに受け取らせることで、伝達していくのである。

 シナプスはこぶ状に膨らんでおり、化学信号(神経伝達物質)は、その先端にある『シナプス小胞』という袋から放出される。



【流れ】

 1. 情報(信号)が軸索の末端まで伝わると、電位依存性のカルシウムチャネルが開く。


 2. 流れ込んだカルシウム(Ca+)が、シナプス小胞にくっつき、細胞膜と融合する (袋が破れる)。 この時、シナプス小胞内の神経伝達物質が、シナプス間隙に放出される。


 3. 次のニューロンの樹状突起にある受容体(レセプター)に出てきた神経伝達物質がくっつき、ナトリウムチャネルが開く。


 4. ナトリウム(Na+)が次のニューロンに流れ込み、それによって細胞膜内の電位が+に なることで静止膜電位が上がる(脱分極)する。この時に見られる膜電位のことを、 特に興奮性シナプス後電位 (EPSP:ExcitatoryPostSynaptic Potential)という。





※もし、異なる種類の受容体(レセプター)に、神経伝達物質が結合し、塩素(Cl-)などの-の  イオンが細胞膜内に流れ込んだ場合には、静止膜電位は更に下がる(過分極する)。この  時に見られる膜電位のことを、特に抑制性シナプス後電位(IPSP:Inhibitory PostSynaptic  Potential)という。

 





             出典:IPA「教育用画像素材集サイト」 http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/

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