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ISOMURA LABORATORY, Tamagawa University Brain Science Institute


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プロフィールPROFILE


木村 梨絵   
Rie KIMURA


2014年4月~生理学研究所(特任助教)に異動になりました。
研究内容

これまでの研究では、海馬シナプス可塑性に対するリン酸化酵素CK2の役割を検討した結果、CK2はシナプス部のNMDA受容体のみを選択的に活性化することによって、長期増強(LTP)選択的な修飾を可能としていることが示唆されました。単一神経細胞においてでさえも、受容体の発現部位に依存した不均一な修飾作用が存在していました。続く研究では、多様な不均一性が存在する神経細胞集団に視野を広げて、神経回路システムにおける情報演算機構について多ニューロンカルシウムイメージング法によって検討しました。

現在の研究では、運動課題遂行中のラット個体動物から、傍細胞記録マルチユニット記録を行うことによって、運動に関連した神経活動を捉えます。運動情報の処理を担う局所神経回路を明らかにすることを目指します。


[ 過去行ってきた実験技術 ]

パッチクランプ記録法 (分散培養細胞・培養スライス)

細胞外電位記録法 (急性スライス・麻酔ラット)

マルチユニット記録 (無麻酔ラット)

多ニューロンカルシウムイメージング法 (培養スライス・麻酔/無麻酔ラット)

免疫組織化学染色 (培養スライス)

[ 連絡先 ] rkimura@lab.tamagawa.ac.jp  「Researchmap」

略歴

1998年3月 渋谷教育学園幕張高等学校 卒業

2003年3月 東京大学 薬学部 薬学科 卒業

2005年3月 東京大学大学院 薬学系研究科 生命薬学専攻 修士課程 修了

2008年3月 東京大学大学院 薬学系研究科 生命薬学専攻 博士課程 修了
      博士(薬学)取得

2008年4月~2010年3月 独立行政法人理化学研究所 研究員

2010年4月~現在 玉川大学 脳科学研究所 CREST研究員

論文・著書

[ 論文 ]

Reinforcing operandum: rapid and reliable learning of skilled forelimb movement by head-fixed rodents..

Kimura R*, Saiki A*, Fujiwara-Tsukamoto Y*, Ohkubo F, Kitamura K, Matsuzaki M, Sakai Y, Isomura Y (*equal contribution)

J Neurophysiol. 2012 Sep;108(6): 1781-92.

Hippocampal Polysynaptic Computation.

Kimura R, Kang S, Takahashi N, Usami A, Matsuki N, Fukai T, Ikegaya Y.

J Neurosci. 2011 Sep 14; 31(37):13168-79.

Protein kinase CK2 modulates synaptic plasticity by modification of synaptic NMDA receptors in the hippocampus.

Kimura R, Matsuki N.

J Physiol. 2008 Jul 1;586(13):3195-206.

A low-cost method for brain slice cultures.

Koyama R, Muramatsu R, Sasaki T, Kimura R, Ueyama C, Tamura M, Tamura N, Ichikawa J, Takahashi N, Usami A, Yamada MK, Matsuki N, Ikegaya Y.

J Pharmacol Sci. 2007 Jun;104(2):191-4.

Integrative spike dynamics of rat CA1 neurons: a multineuronal imaging study.

Sasaki T, Kimura R, Tsukamoto M, Matsuki N, Ikegaya Y.

J Physiol. 2006 Jul 1;574(Pt 1):195-208.


[ 総説 ]
解説:マルチニューロン記録実験の実用プロトコール
礒村宜和、木村梨絵、高橋宗良
日本神経回路学会誌 2011, 18(1), 14-21


神経ネットワーク活動の可視化(特集「生命システムの階層間をまたぐイメージング技術」)

木村梨絵、池谷裕二

雑誌『蛋白質 核酸 酵素』 [共立出版] 2009, 54(15), 1952-57.


多ニューロン活動の可視化(特集「学習と記憶-基礎と臨床」)

木村梨絵、池谷裕二

BRAIN and NERVE [医学書院] 2008, 60(7), 747-54.

学会発表
[ 国際会議 ]

Neuronal ensemble activity for motor control with different forces in rat caudal and rostral forelimb areas.
Saiki A, Kimura R, Fujiwara-Tsukamoto Y, Sakai Y, Isomura Y
第43回北米神経科学会年会 750.10 サンディエゴ(アメリカ) 2013年11月


Diversity and synchrony of multineuronal spike activities in rat primary and secondary motor cortices during externally- and internally-initiated movements.

Kimura R, Saiki A, Fujiwara-Tsukamoto Y, Sakai Y, Isomura Y

42回北米神経科学会年会 187.14 ニューオリンズ(アメリカ) 201210


Coordinated multineuron activities related to externally- and internally-initiated movements in rat motor cortex.

Kimura R, Sakai Y, Saiki A, Fujiwara-Tsukamoto Y, Isomura Y

41回北米神経科学会年会 406.04 ワシントンDC(アメリカ) 201111


Functional changes induced by multiple plasticity rules in the hippocampal circuit: Simulation and Experiment

Kang S, Kimura R, Matsuki N, Ikegaya Y, Fukai T

Asia simulation conference 2009 41 草津(滋賀)200910


Visualization of hippocampal polysynaptic computation

Kimura R, Matsuki N, and Ikegaya Y

NIPS-JST国際ワークショップ P-5 岡崎(愛知県) 20084


Multineuronal computation by hippocampal polysynaptic networks

Kimura R, Matsuki N, and Ikegaya Y

37回北米神経科学会年会 319.14 サンディエゴ(アメリカ) 200711


Integrative dynamics of spiking activity in CA1 neurons: an in situ multineuronal imaging study

Sasaki T, Kimura R, Matsuki N, and Ikegaya Y

第3回武田振興財団薬科学シンポジウム P-43 東京 200512


Protein kinase CK2 modulates synaptic NMDA receptors and synaptic plasticity in the hippocampus

Kimura R and Matsuki N

第3回武田振興財団薬科学シンポジウム P-47 東京 200512


Protein kinase CK2 modulates synaptic NMDA receptors and synaptic plasticity in the hippocampus

Kimura R and Matsuki N

35回北米神経科学会年会 496.8 ワシントンDC(アメリカ) 200511


[ 国内学会 ]
外発性・内発性運動に伴うラット一次・二次運動野の協調的神経活動
木村梨絵、齊木愛希子、塚元葉子、酒井裕、礒村宜和
第36回日本神経科学大会 P1-1-88 京都 2013年6月

ラットの吻側・尾側前肢運動野における運動発現と出力制御に関連したマルチニューロン活動
齊木愛希子、木村梨絵、塚元葉子、酒井裕、礒村宜和
第36回日本神経科学大会 P1-1-82 京都 2013年6月

頭部固定ラットの前肢運動課題遂行に伴う運動野の神経同期活動
木村梨絵、齊木愛希子、塚元葉子、酒井裕、礒村宜和
日本薬学会第133年会 300-pm05 横浜 (神奈川県) 2013年3月


外発性・内発性運動に関わるラット一次・二次運動野の神経同期活動

木村梨絵、齊木愛希子、塚元葉子、酒井裕、礒村宜和

35回日本神経科学大会 O2-I-35-2 名古屋(愛知県) 20129

スパウトレバー操作:頭部固定ラットの前肢運動による効率的な行動課題の確立

塚元葉子、木村梨絵、齊木愛希子、酒井裕、礒村宜和

35回日本神経科学大会 P4-f23 名古屋(愛知県) 20129

運動の実行・非実行に関わるラット一次・二次運動野のマルチニューロン活動

齊木愛希子、木村梨絵、塚元葉子、酒井裕、礒村宜和

35回日本神経科学大会 P4-f33 名古屋(愛知県) 2012年9


運動の実行・非実行に関わるラット運動野のマルチニューロン活動

齊木愛希子、木村梨絵、酒井裕、塚元葉子、礒村宜和

89回日本生理学会大会 3PJ-142 松本(長野県) 20123


外発性・内発性運動を担うラット運動野のマルチニューロン活動

木村梨絵、酒井裕、齊木愛希子、塚元葉子、礒村宜和

34回日本神経科学大会 P4-h11 横浜(神奈川県) 20119


二光子カルシウムイメージングによって明らかになった、覚醒ラットの視覚野の抑制性と興奮性神経細胞の光反応性

木村梨絵、惣谷和広、蝦名鉄平、礒村宜和、柳川右千夫、加藤英之、津本忠治

33回日本神経科学大会 第53回日本神経化学大会 第20回日本神経回路学会大会 合同大会 P3-i01 神戸(兵庫県) 20109

  

複数の可塑性によって誘導される海馬神経回路の機能変化:実験と理論

姜時友、木村梨絵、松木則夫、池谷裕二、深井朋樹

32回日本神経科学大会 P1-i19 名古屋(愛知県) 20099


海馬多シナプス回路における情報演算の短期的および長期的可塑性

木村梨絵、松木則夫、池谷裕二

31回日本神経科学大会 P1-o13 東京 20087


海馬多シナプス応答のイメージング:次世代の薬理スクリーニングを目指して

木村梨絵、松木則夫、池谷裕二

81回日本薬理学会年会 P2I-03 横浜(神奈川県) 20083


経済的な脳スライス培養法
佐々木拓哉、小山隆太、村松里衣子、木村梨絵、上山千紘、田村誠、田村直寛
市川淳也、高橋直矢、宇佐美篤、山田麻紀、池谷裕二、松木則夫
第81回日本薬理学会年会 P3I-08 横浜(神奈川県)2008年3月

海馬ポリシナプス回路における情報の統合と分離

池谷裕二、木村梨絵、松木則夫

16回海馬と高次脳機能学会「海馬と発達のトランスレイショナルリサーチ」 奈良 200711


多シナプス回路による神経情報の複雑な演算処理

木村梨絵、松木則夫、池谷裕二

東京大学生命科学研究ネットワークシンポジウム2007 PA-066 東京 20079


海馬多シナプス回路における情報演算の再構築

木村梨絵、松木則夫、池谷裕二

30回日本神経科学大会 第50回日本神経化学会大会 第17回日本神経回路学会大会 合同学会 P2-k14 横浜(神奈川県) 20079


海馬CA1ニューロンにおけるスパイク活動の回路レベルでの組織化

佐々木拓哉、木村梨絵、柄本昌子、松木則夫、池谷裕二

29回日本神経科学大会 PS1A-C028 京都 20067


CK2によるNMDA受容体依存的シナプス可塑性の閾値調節

木村梨絵、松木則夫

78回日本薬理学会年会 P30037 横浜(神奈川県) 20053


リン酸化酵素CK2NMDA受容体依存性の海馬長期増強に必要である

木村梨絵、山田麻紀、西山信好、松木則夫

27回日本神経科学大会 第47回日本神経化学会大会 合同大会 P2-104 大阪 20049

研究助成

平成24-25年度 科学研究費補助金・若手研究(B)
外発性、内発性運動を担う局所神経回路機構 [24700399]

平成24年度 成茂神経科学研究助成基金 研究助成
外発性・内発性運動に関わるラット一次・二次運動野の局所神経回路

第32回(平成23年度)薬学研究奨励財団・研究助成金(グループA)
加齢による運動野神経活動への影響

平成20-21年度 科学研究費補助金・若手研究(スタートアップ)
無麻酔個体動物を用いたイメージングによる視覚情報演算機構の解析[20800077]

平成19年度 笹川科学研究助成 学術研究部門(財団法人 日本科学協会)
大規模イメージングを用いた海馬ネットワークにおける多シナプス応答の解析 [19-448]

受賞

平成24年度玉川大学脳科学研究所若手優秀研究発表賞(第二回玉川大学脳科学研究所リトリート)
外発性・内発性運動に関わるラット一次・二次運動野の神経同期活動
木村梨絵

第21回(2007年度) 先端技術大賞《学生部門》 「フジテレビジョン賞」(文部科学省、経済産業省、フジテレビジョン、産経新聞社、ニッポン放送)
多ニューロン画像法~脳回路システムの機能的画像化~
佐々木拓哉、木村梨絵、高橋直矢、長谷川彩子、宇佐美篤

その他
平成23年度 海外発表促進助成(財団法人 日本科学協会)
[F11-311]
所属学会

Society for Neuroscience
日本神経科学学会

日本薬理学会

日本薬学会

プライベート
千葉県出身。
趣味は旅行、TV鑑賞。

バナースペース

玉川大学脳科学研究所 礒村研究室

〒194-8610
東京都町田市玉川学園6-1-1

TEL 042-739-8430
FAX 042-739-7221