館蔵資料の紹介 2025年
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No.383
川上景年筆蹟
詩書 紙本墨書 屏風 四曲一隻
縦125.5×横170.0cm
1955(昭和30)年 川上景年氏寄贈
江戸の詩人大窪詩仏(おおくぼしぶつ)(1767−1837)が、1828年以降につくった、五言排律の漢詩の一節を記した屏風である。日本では国が始まって以来、皇統が連綿と続いており、それが万古不変であることを、歴代の王朝が交代してきた中国と比較して詠んでいる。
筆者の川上景年(かわかみけいねん)(本名川上正 1903−2003)は、亀山庸山、吉田景道に師事し書家として頭角を現した。1937年に玉川学園の講師となり、旧制の諸学校、戦後は中学部・高等部で書道を担当した。1950年に玉川大学文学部講師となり、助教授を経て教授に昇任、定年後も嘱託教授として1975年まで、40年近くにわたり玉川で書道を教えた。
ほかにも1933年に大道書学院を創設し、後進の指導育成を続けるとともに、日本書道院の活動にも関わる。顔真卿(がんしんけい)を中心とする中国の書、特に楷書の研究を行い、作品を制作した。この屏風も、その1つである。郷里の岡山県高梁(たかはし)市には、多くの書作品や遺愛品を擁する彼の記念館がある。

