館蔵資料の紹介 2025年
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No.389
女
ウンベルト・マストロヤンニ 作 ブロンズ
高203.3cm イタリア 1971年
University Concert Hall 2016のホワイエに置かれているブロンズ像の大作で、藤澤武夫氏寄贈20世紀美術コレクションのうちのひとつ。鋭く屈曲する直線と曲線によって、しなやかに力強く屹立(きつりつ)する女性の姿を幾何学的な形態として表現している。
ウンベルト・マストロヤンニ(1910‐1998)は第二次世界大戦後のイタリア彫刻界を代表する巨匠のひとり。ローマ近郊のフォンタナ・リリに生まれ、20代には具象彫刻を手がけていたが、大戦中にレジスタンス運動に参加した経験から、自由と平和への願望が終生の芸術コンセプトとなり、その作風も一変した。近代文明の活力、スピードの美、運動のダイナミズムを芸術に反映させることを主張したウンベルト・ボッチョーニ(1882‐1916)らの未来派の思想に影響を受け、抽象的表現を追求するようになったマストロヤンニの作風は、運動と力の感覚がみなぎり、メカニズムへの志向が顕著となる。
堂々とした重量感と空間を切り裂くようなダイナミックな動きを示す本作には、作者の円熟期の作風がよくあらわれている。

