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    更新日 2025年5月19日

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花菖蒲図鑑

TOP > 花菖蒲図鑑 > 品種一覧-あ行 > 伊那小町

いなこまち

伊那小町

Inakomachi

吉江系 【花容】垂れ咲き 【英数】六英 【花色】紅覆輪底白ぼかし 【開花時期】5月下旬

分類 : 江戸(吉江)系で垂れ咲きの六英花です。
花被 : 花径は垂れ咲きで花被片は大きく下垂します。中心部は白色で、その周りおよび周縁部は紅紫色です。アイは黄色でハローはあまり見られません。筋に関してですが中心部はアイから色が伸びているように黄色い筋が入り、周縁部は中心部から色が伸びているように白色の筋が入ります。
花柱枝 : 白地で斜め上に立ち上がり、先端部のずい弁は軸方向に上に立ち上がって薄い紅紫色が入っています。
備考 : 1979年に吉江清朗氏によって育成された品種です。吉江氏は、大船系品種を育成した宮沢文吾博士の基でハナショウブの育種に従事し、花菖蒲園の開花期間を長くするために「早咲き(極早生、あるいは早生)」品種の育種に力を注いだ人物として知られています。吉江氏が育成した時期には、このような極早生品種の所望は必要であったと思われますが、2018年現在、地球規模の温暖化によって、各地の花菖蒲園ではハナショウブの開花時期が「前倒し」すなわち、早くなり5月下旬から開花することも少なくないと聞きます。この場合には、晩生の品種も開花期間が早くなるなど、結果的には「花菖蒲園の開花時期が全体的に早まる」ようになっているようです。特に、各花菖蒲園のパンフレットは前年の12月中には印刷しておくようで、開花時期をここに入れるのに一苦労をしているとも聞き及びます。
開花時期を早めて美しいハナショウブを鑑賞する、その素晴らしさは変えられないもののようです。本学では、このような極早生のハナショウブ品種を、花芽分化、発達の研究に用いています。非常に学術的価値に意義のある品種の一つと捉えて敢えて「吉江系、Group」として掲載致しました。
引用文献 : 田淵俊人.2016.貿易自由化とハナショウブの輸出―国際化に貢献したハナショウブ.柴田道夫監修『花の品種改良の日本史』 悠書館,東京.252−253.

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