ざんげつ
残月
Zangetsu
伊勢系 | 【花容】垂れ咲き 【英数】三英 【花色】細白・無地 【開花時期】6月初旬〜中旬 2018年は6月8日に開花 |
分類 | : | 伊勢系の「古花」で、垂れ咲きの三英花です。 |
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外花被 | : | 形状は丸弁で大きく花径は15cm以上になることもあります。花被片全体が大きくうねったように 波打ち、全体的に縮緬状構造が発達します。特に周縁部では縮緬状構造が著しく発達し、明瞭な皺を形成します。 花色は、白色の単色花で、わずかに紅色が入ることもありますが、その程度は個体間差、年次による差があります。 |
内花被 | : | さじ状の楕円形で、周縁部はフリルとなって波打ち、縮緬状構造の皺が入ります。軸方向に斜め上に立ち上がり 花色は白色で、周縁部にはスプレーで吹いたような薄紅色の模様があります。 |
花柱枝 | : | 中心部は白色。ずい弁は軸方向に上に立ち上がり、先端周縁部はぎざぎざの鋸歯状となる「くも手」が発達します。 |
備考 | : | 1932年頃に(昭和7年)、伊勢・松阪地方に在住の(現在の三重県松坂市)吉川万吉氏 により育成されたと言われています。縮緬状構造が著しく発達するので、花被片がひねるようになります。これを「狂い咲き」と言っています。 伊勢系の古花品種には染色体数が異数体の2n=25(通常は2n=24)となる品種があると言われ、本品種は異数性であると言われています。その点につき、本学で研究を行った結果、2n=25の異数体を持つことが明らかになりました。他の異数体品種については、「落葉衣」を参照ください。 異数性と形態との関係は現在、本学で研究中です。なお、肥後系、大船系にも同名の品種がありますが、いずれも六英咲きなので 本種とは異なります。 |
引用文献 | : |
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