第5回
人間の動作を再現するロボット・スーツ

知能機械研究室では、4足ロボット、移動ロボット、ロボット・スーツなどロボットの機構・制御に関する研究を行っています。

今回は、ロボット・スーツの研究について紹介します。

ロボット・スーツとは人間が身に付けて、操作する機械です。従来のロボット・スーツは主に抱え上げなどの動作の補助を行ってきました。一方、我々のロボット・スーツは人間の様々な動作を再現することを目的としています。センサーを備えた「身体機能トレース用ロボット・スーツ」で様々な動作を記録し、そのデータを元にモータを備えた「運動再現用ロボット・スーツ」でその動作を再現します。人間の身体の動作を記録・再現するためには、人間に近い自由度が必要となります。このようなロボット・スーツが実現すれば、伝統芸能や製造現場での熟練技術の記録・伝承が可能となります。また、スポーツ競技や楽器演奏で身体を動かすコツを、ロボット・スーツを通じで学ぶこともできるようになります。

現在、試作したロボット・スーツで様々な動作の再現実験を行うとともに、腕や脚の機構の検討を行っています。

運動再現用ロボット・スーツ
身体機能トレース用ロボット・スーツ

2015年5月15日 福田靖教授