第9回
いろいろなコンピュータマウスが誕生―人間工学を体験的に学ぶ

私たちは生活でさまざまな製品を利用しています。それらの製品は使いやすいものばかりですが、それはたまたまなのでしょうか(いきなりヘンな質問ですいません)。勿論、そうではありません。使いやすさや安全性は科学的に作り出されているのです。

では、使いやすさや安全性は、どのように作り出されているのでしょうか。ひとが使用する製品は、使うひと(ユーザ)の特性に適合するように作ることを原則としています。ひとと製品との整合をはかるヒューマンテクノロジーのひとつに「人間工学」という分野があります。エンジニアリングデザイン学科では、ひとに寄り添う製品の企画・開発実務者や工業デザイナーの養成に必須となる「人間工学」を学びます。

2015年度も多くの学生が人間工学を実地体験する授業を受講してくれました。取り組み課題は使いやすいコンピュータマウスのデザイン・製作です。写真1は、今年度の春セメスターで、受講生が人間工学の考えと技術を駆使して誕生させたマウスたちです。この授業では人間工学的デザイン・製作の方法に加えて、製品評価の方法も学びます(写真2は製品評価の風景)。

写真1:誕生したマウスたち
写真2:製作したマウスのユーザビリティ評価の風景

2015年7月16日 阿久津正大教授