第12回
夏と秋の理科教室

物理研究室所属教員は、主に小学生対象の理科教室を毎年複数回企画実施していますが、今年度は、夏の「リフレッシュ理科教室」と秋の「理科おもしろ工作」です。

秋の「理科おもしろ工作」は11月のテクノフェスタ(学園祭)のときに、大学8号館218物理実験室で開催しますので、興味ありましたら是非寄ってみてください。例年「簡単理科工作で3D写真や惑星運動を体感!」と題して、学生さんにも協力してもらって、小学生達に楽しんでもらっています。

夏の「リフレッシュ理科教室」は、教員が所属している(ちょっと長い名称ですが)「公益社団法人応用物理学会応用物理教育分科会」が主催し、関東地区では4会場で開催しています。本学物理担当教員は、8月22日にお台場にある日本科学未来館会場を担当しました。

工作テーマは、「すてきな(LED)ランプをつくろう!」で、フルカラーLEDを用いて様々な色を作ることができるランプです。発案は仲間である東京電機大学の曽江久美先生です。午前と午後の2回開催しましたが、午前は50名、午後は25名の小学生が参加しました。帝京大学の学生さんの「物が見える」ことや「光」についての簡単な解説のあと、実際の工作の説明を担当しました。ブレッドボードという、半田付けをしなくてもLEDや抵抗を接続できる部品を使って工作しました。子供達は実際に自分でLEDの色を変えることができると一斉に歓声をあげていました。本学の4年生も2名参加し、子供たちへの工作指導を行ってくれました。熱意のある学生の参加は大歓迎です。

理科教室を開催するのにはいくつかの意味があります。一つは、小学生たちに科学や技術の存在に気づいてもらって、そして、そういう科学や技術について将来担当できる人になってほしいという願いです。

もう一つは、多岐にわたる理科や科学の内容を伝える側のスキルアップです。当学科は「エンジニアリングデザイン」ですが、「デザイン」とは「作り出すこと」でもありますね。すでに知られている理科や科学の内容であっても、その使い方次第で様々な表現をすることができます。これもまた「デザイン」ではないでしょうか。しかし、表現するためには、基本的基礎的な知識をできるだけ多く持っていることが必要です。

当学科はそれを学ぶのに最適であると考えています。 当学科の学生さんもいつか理科教室に加わってくれることを願ってやみません。

2015年9月1日 黒田潔教授