第7回
牽引線の回転面

端におもりをつけたひもを垂直にまっすぐ引いたときにおもりの描く軌跡を牽引線(トラクトリックス)といいます。この曲線をそのまっすぐ引いた直線を軸に回転すると曲面ができます。このときその曲面は球面と逆に一定に曲がっている曲面になります。そのことは計算をするとわかりますが、けっこう大変です。ややこしい計算をするのも数学だし面倒な計算をせずにすますのもまた数学で、どちらも数学の勉強において必要なことです。

「球面と逆に一定に曲がっている曲面」と言っても意味がわからないかも知れませんが、この秋から開講される「幾何学III」の内容です。とっても面白い講義になる予定です。

2010年1月18日 佐藤健治准教授