第202回
一年次セミナーの様子

玉川大学工学部では、1年生は全員、春学期と秋学期に「一年次セミナー101・102」という必修の講義を受講します。一年次セミナーは、専門的な内容を学ぶ講義とは内容と位置付けが異なります。今回は、マネジメントサイエンス学科での一年次セミナーの様子を紹介します。

一年次セミナーでは、春学期には履修登録など様々な大学の仕組みや大学生としてのレポート作成方法を学び、秋学期には特に自身のキャリアについて考えることで、学生生活を価値あるものとする準備をしていきます。マネジメントサイエンス学科には、数学の教員採用を目指す教職課程の学生と経営科学を学び企業就職を目指す非教職課程の学生が混在します。このため、一年次セミナーにおいて、毎回ランダムにメンバーを決めたグループで自己紹介と議論を行い、様々な学生の価値観の違いを体験します。

また、自身のキャリアについての考えを深めるため、キャリアセンターのガイダンスを受け、インターンシップや就職活動の時期や動向を把握し、自己分析を行った上で、将来のキャリアのために大学1年生として何をすべきかを学びます。一方、家族や身近な人々(恩師、先輩など)へのキャリアに関するインタビューを行うことで、彼らがどのようなことを大切にし、何に苦労しながら現在のキャリアを構築したかを調べます。対話を通して、今まで知らなかった両親の考え方に触れるなど、自身の将来のキャリアを改めて深く考えるきっかけとなることを願っています。この「他者のキャリア」は、一年次セミナーにおいてスライド発表し、聴講した学生から発表の良い点・悪い点のフィードバックを受けます。

1年生はこのような講義も受講しながら、次の春からより専門的な内容を学ぶ2年生へと進みます。

2023年2月9日 折登由希子准教授