小学部英語授業見学 6

2005年春学期の英語コミュニケーション1の受講学生達が、アレクシ先生の2年生の授業(4 seasons, names of months)を、英語リテラシー3で小川先生の授業を受けた学生がダンカン先生の授業 (prepositions 前置詞)を見学させていただきました。詳しい、小学部の英語授業などについての内容は前回の報告(報告1報告2報告3報告4報告5)を参考にしてください。ここでは、これまでの報告の中に含まれていない内容についてだけ報告します。詳しい小学部の英語授業や環境などについては、これまでの報告を参照してください。

 

 

授業を見学した後の質疑応答(小川先生からの回答)

外国人の先生が1人で授業をされていますが、玉川では外国人の先生が1人で授業をされるのですか?

もちろん、外国人の先生もアシスタントではなく、きちんとした教員の資格をもった方ですし、玉川に来る前は外国で英語を教えた経験をお持ちの先生方です。ですから、20人弱の少人数を実現するためにも1つのクラスを半分にしてそれぞれがきめ細かな授業をします。ただし、授業計画は、すべての先生(日本人も外国人の先生も)が一緒に考え、計画や準備を入念にしてのことです。また、子供によっても時に柔軟に対応しなくてはいけないので、必ず細かなミーティングを毎回します。1人で授業はしますが、それぞれが勝手にやっているのではなく、1つのカリキュラムに沿いながら、きちんとした計画と準備のもとに責任をもってやっています。日本人の先生、外国人の先生の良い所が生かせるように、外国人の先生の時には、あえて日本語のヘルプが入らない環境にし、「子供達どうしのコミュニケーション」でなんとかやっていく力を身につけさせようとしてます。ですから、英語の時間に限って、友達どうしで困った時は協力しあってもいいことになっています。でも、「助け船を出す」ということも、とても難しいことです。助けすぎても喜ばれませんし、これ見よがしに教えられると相手に恥をかかすことになります。相手が本当に「助かった!」と思えるような気のきいた助け方をすることも、友達同士の関係やコミュニケーションの大切な学習です。英語言語というよりは、日常のコミュニケーションの学習の場でもあります。

 

色々な学年のたくさんの子供がいるのに、どうやって1人1人にあうように教えられるのですか?

教室で教えるのは1人でも、外国人の先生も日本人の先生も、そしてクラス担任の先生も、先生方皆が協力して、1人1人の子供の理解と見とりができるようにしています。子供を当てる時にも細心の注意を払っています。当たらずに終ってしまう子供がないように、色々な場面で子供にチャンスを与えるように気をつけています。もちろん、「充分に見とれてないな」と感じる子供がいる時もありますが、そんな時は、すぐに同じクラスを教えている外国人教師やクラス担任の先生に相談します。そして、どうしたら、その子が活躍できる場面をつくれるか工夫します。小学校では、特に「1人1人を活かす」ということが大切で、そのことをいつも心に留めています。来年度から、玉川学園は新しい学校システムに移行します。これまでの6-3-3制から4-4-4制になります。すべてが新しい試みになりますが、幼稚園から大学院まである総合学園だからできることとして、小学部・中学部・高等部の先生方は協力してカリキュラムの作成から授業の準備をしてきています。なので、もう今年から、これまで中学部で教えてらした先生が小学部で教えられるようになったり、小学部で教えてらしたMary先生が中学部で教えるようになっています。これまで教えていた生徒達のことを、各部の先生方が充分に理解し、色々な情報を共有し、子供にとってよりよいカリキュラムと学びの場を提供することを目指しています。また、新しい制度で子供達が戸惑ってしまうことのないように、小学部の先生が中学部に、中学部の先生が高等部に行き、子供達が安心できるようにという配慮もあります。