産学連携授業2019
2019年10月2日~12月4日
オルビス株式会社(化粧品業界)
マーケティング戦略コースでは、化粧品会社のオルビス株式会社様にご協力いただき、課題解決型・産学連携授業(ゼミナールA,B)を実施しました。
マーケティング課題
飲むスキンケア『オルビス ディフェンセラ』を、
継続的に使い続けてもらうためのマーケティングプラン※を立案せよ
※主にリピート客の活性化と育成(継続購入率アップと顧客固定化促進・育成)
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取り組む商品は『オルビス ディフェンセラ』。2019年1月の発売と当時に大ヒット商品となりました。肌への機能の科学的根拠や有効性・安全性について消費者庁の審査を受けトクホ(特定保健用食品)に認められています。肌のトクホとしては初の認定というユニークな商品です。
『課題』は、ヒット商品を一時的なヒットで終わらせないでロングセラーの定番商品に育てていくために、一度購入したお客様にファンになってもらい繰り返し購入してもらえるようにする具体的なマーケティング戦略と戦術をプランニングするというものです。市場の成熟化や人口減少などを背景に今やマーケティングの主流になっている市場へのアプローチ手法です。
いかにディフェンセラを続けたくなるようなマーケティングの仕組みになっているか、しかもORBISらしく……が課題プラン評価の重要ポイントになります。
プロジェクトのプロセス
プロジェクトの前半(フェーズ1)で、まずディフェンセラの「商品評価」を行い、そこから得られる「洞察(マーケティングインサイト)」を基に、後半(フェーズ2)の継続購買率(リピート率)を上げるためのアイデアの仮説を作り上げていきました。
フェーズ1:調査1「商品の評価(レビュー)」
……対象商品と市場の現状と問題点を探る。FGI調査。商品モニター調査。
→ 対象商品のSTP、商品コンセプトの確認
→ 対象市場(消費者)の市場規模と顧客ニーズの確認
→ 対象商品の顧客ベネフィット(機能/情緒)、技術・素材の優位性の確認
10/23: 中間報告会
フェーズ2:マーケティングプランニング
……リピート客を増やすための具体的なマーケティングプランを作る
→ フェーズ1をもとに、提供ベネフィットに基づく求められる商品の属性・機能の確認
→ リピート率を上げるための仮説(問題点やボトルネック)を探る
→ 有効なSTPと4Pのフレームを提案
12/04: 最終報告会
プロジェクトでは、マーケティングコース科目一つ『マーケティング・リサーチ』の授業と連携して、9グループが座談会形式のインタビュー調査(FGI:Focus Group Interview)を行いました。そこでの会話からスキンケアに関する意見やアイデア、インサイトを基に具体的なプランニングを行いました。
今回もまた、オルビス株式会社の商品企画グループの皆様には、大変お世話になりました。また、商品評価では、モニター調査のためのディフェンセラの試供品をご提供いただきました。最後のプレゼンでは、厳しくも温かいコメントと助言をいただきました。加えて、仕事やキャリアに関する貴重なアドバイスもいただきました。ありがたく感謝申し上げます。
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学生のプレゼン風景1 -
学生のプレゼン風景2
プレゼンの後で講評とアドバイスをいただきました
オルビス株式会社 商品企画部の皆さん。左から田島氏、杉本氏、加藤氏。
それから、今回のプロジェクトをアレンジしていただきました前田氏。
杉本氏は、ディフェンセラの製品開発の中心メンバー。
「肌の乾燥で悩む多くの女性のために体の内側から肌の力を高めていくインナーケア化粧品、オルビスディフェンセラは研究開発に6年、国の審査(トクホ)を通過するのに4年と、誕生までに10年を要しました」
加藤氏(マネジャー)からは、マーケティングという仕事のやりがいについても、貴重な助言をいただきました。