トヨタモビリティ東京株式会社に協力頂き産学連携ゼミナールを実施しました(2022年度春学期)
1.産学連携ゼミナール概要
マーケティング戦略コースでは、3年生のゼミナール履修者を対象として、産学連携ゼミナールを実施しています。
産学連携ゼミナールとは、企業の方にご協力を頂き、マーケティングに関する課題に学生が取り組む体験型演習プログラムです。マーケティング理論の実践や企画力・提案力・論理性といった能力の向上、企業・業界研究を通じて自身のキャリアビジョンの明確化をはかることを目的としており、玉川大学キャリアセンターの協力も得て実施しています。
2022年度春学期は、トヨタ直系の自動車販売業(ディーラー)であるトヨタモビリティ東京株式会社様(以降、トヨタモビリティ東京)にご協力を頂きました。
2.今回の課題と学生の提案
<事前講義>-
まず、トヨタモビリティ東京人事部の渡邊様にご来校頂き、事前講義として業界や企業を取り巻く環境変化と課題の説明を頂きました。現在自動車販売業として自動車販売を中心に事業を展開していますが、近年は半導体の供給不足によって納期が遅れるなど「売りたくても売れない」状況も出てきており、自動車販売以外のビジネスにも力を入れてきたいそうです。一方で、近年よく言われる「若者の車離れ」など自動車に対する需要の長期的な変化にも対応する必要性が迫られています。このような背景から、今回都市型店舗を想定した「自動車ディーラー(販売会社)の店舗を活用した新たなサービスやビジネスを提案する」という課題が設定されました。
その後、マーケティング戦略コースの学生が所属する各ゼミナールでグループ毎にリサーチや検討を行い、トヨタモビリティ東京の方の前で報告する代表グループを各ゼミナールで選抜しました。
報告会では、渡邊様に加えて店舗の店長である北山様にもご同席頂き、実際の店舗での実行という視点から講評を頂きました。北山店長は、玉川大学・玉川学園出身者でもあり、後輩たちの報告に温かくも的確なコメントを頂戴しました。渡邊様からは、学生グループの報告に対して、論理構成や根拠などの視点から様々なフィードバックがありました。また、最後に学生に向けて就職活動のアドバイスも頂きました。
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<学生の報告> -
<講評>
今年度はゼミナールの代表グループが報告し、ゼミ対抗のプレゼンテーションという側面もあったため、6ゼミナールの中で最優秀賞と優秀賞を選定頂き、菊池史光ゼミナールの代表グループが最優秀賞、矢野尚幸ゼミナールの代表グループが優秀賞を受賞しました。受賞者には、トヨタモビリティ東京様のご厚意で、レクサスのノベルティグッズをご提供頂きました。
菊池史光ゼミナールの報告資料より
矢野尚幸ゼミナールの報告資料より
3.提案を終えて
3年生にとっては、企業の方に対して報告を行う貴重な機会でもありましたが、報告の選抜に漏れたグループが多くあり、そのことについて悔しい思いをした学生も多かったようです。自分たちの想いや提案を的確に根拠をもって伝えるということの難しさを実際の提案を通じて理解できたと思います。他のグループの報告を聞くことによって、発想やプレゼンテーションの方法などに気づきを得られたというコメントも多く寄せられました。
今回産学連携ゼミナールにご協力を頂き、貴重な機会を提供頂いたトヨタモビリティ東京の渡邊様、北山様に厚く御礼申し上げます。
4.協力企業からのコメント
これまでも産学連携ゼミナールに協力をさせていただき、学生の皆さんの様々なアイデアを提供いただきました。若い世代の発想などは参考になる部分もあり、社内のマーケティング部署にも情報共有させて頂いています。また、今回参加させて頂いた北山店長も現場では出てこない発想に刺激をもらったようです。
産学連携プログラムは学生の皆さんが真剣に取り組んでいることが発表を通して分かりますので、こちらも遣り甲斐を感じています。これからの時代は、自らが仕事を作り、進めていくチカラ(主体性)が必要なスキルだと感じており、このプログラムを通して学生の皆さんが主体性は勿論のこと、社会に出て役立つスキルを身につけていると実感しています。
産学連携ゼミナールをきっかけとして、業界に興味を持ち弊社に就職を決めた経営学部の卒業生もいます。経営学部の学生の方とお話しすると卒業まで必須科目が多く大変だという声も耳にしますが、人事部の視点では、緊張感をもって大学4年間の過ごすことは社会人への移行がスムーズとなり大変良いことだと感じています。是非、今回の取り組みで学んだことを大学での学びや就職活動などに生かして頂きたいですね。 (トヨタモビリティ東京株式会社 人事部 渡邊由紀様)