株式会社ミキモトに協力頂き産学連携ゼミナールを実施しました(2022年度秋学期)

1.産学連携ゼミナール概要

マーケティング戦略コースでは、3年生のゼミナール履修者を対象として、産学連携ゼミナールを実施しています。

産学連携ゼミナールは、企業の方にご協力を頂き、マーケティングに関する課題に学生が取り組む体験型演習プログラムです。マーケティング理論の実践や企画力・提案力・論理性といった能力の向上、企業・業界研究を通じて自身のキャリアビジョンの明確化をはかることを目的としており、玉川大学キャリアセンターの協力も得て実施しています。

2022年度秋学期は、養殖真珠のオリジネーターとしても有名でグローバルな総合宝飾企業である株式会社ミキモト様(以降、ミキモト)にご協力を頂きました。

>株式会社ミキモト

2.今回の課題と学生の提案

まず、ミキモト人事部の菅谷様、武藤様にご来校頂き、事前講義として業界や企業を取り巻く環境変化と課題の説明を頂きました。2020年に新型コロナウイルス感染症の影響による一時的な落ち込みはあったものの、インバウンドによる海外からの顧客も拡大しており、国内のジュエリー業界は2012年以降拡大傾向あるそうです。ただし、近年は他のジュエラーだけではなく、高級車や海外旅行など、広くラグジュアリーな商品や体験と競合するようになっており、ブランドの独自性がより必要な時代になってきているとのことです。このような環境の中で、企業としてブランドの独自性を強化するために現在取り組まれている様々なマーケティングの施策をご紹介頂きました。そして、今回学生に提示いただいた課題は、「2021年9月から展開された新たなコレクションである『PASSIONOIR(パッショノワール)』の更なる認知度の拡大、売上向上のための新しい施策案を提案する」、というものです。PASSIONOIRは、真珠がもつ無垢な美と、強さ・神秘・漆⿊の世界がひとつになったジェンダーレスなコレクションで、従来のミキモトのコレクションとはテイストも大きく異なっています。

マーケティング戦略コースの学生が所属する各ゼミナールでグループ毎にリサーチや検討を行い、ミキモトの方の前で最終報告する代表グループを各ゼミナールで選抜を行いました。今回は、リサーチに重点を置くことを目的に、マーケティングリサーチの授業と連携して、フォーカスグループインタビューやアンケートを実施し、その結果も活用しました。

最終報告会では、人事部の菅谷様、武藤様に加えて、玉川大学経営学部卒業生で、現在は本店で営業を担当されている大成様にもご同席頂きました。菅谷様からは、各グループの報告に対して、よかった点を中心に様々なフィードバックを頂き、学生にとっても学びの大きいものとなりました。印象深かったのは、アイデアや着眼点としては良くても、施策の実行を検討する際には企業としてのこだわりやブランドへの影響を軽視してはならない、という点です。既存のアプローチと変えるため、若干奇抜な方法を提案するグループもありましたが、参考になったのではないでしょうか。

最後に大成様から、現在の仕事の紹介や後輩の現役学生に向けて就職活動のアドバイスも頂きました。本店にはグローバルな富裕層の方々が来客され、そのお客様の関係で海外に出張することもあるというお話しがあり、国際経営学科の卒業生がグローバルに活躍している様子を伺うことができました。また、就職活動のアドバイスとして、本学学生は、他大学の様々な学生の中の一人と変わらず、普通に学生生活を送っていたのでは就職活動で差別化を図るのが難しいこと、したがって楽観的にではなく客観的に自分を見ることが必要であることをお話ししていたのが印象的でした。


  • <学生の報告>

  • <学生の報告>

  • <学生の報告>

  • <講評>

  • <講評>

今回も6ゼミナールの中で最優秀賞と優秀賞を選定頂き、菊池史光ゼミナールの代表グループが最優秀賞、矢野尚幸ゼミナールの代表グループが優秀賞を受賞しました。受賞者には、ミキモト様のご厚意で、ノベルティグッズをご提供頂きました。

菊池史光ゼミナールの報告資料より

矢野尚幸ゼミナールの報告資料より

3.提案を終えて


<最優秀賞グループへの記念品の贈呈>

3年生にとっては、2回目の産学連携ゼミナールとなりました。今回は、リサーチの部分を強化して提案につなげていくことを意識したため、論理性や根拠の部分では改善もあったと思います。一方で、若者らしいアイデアという部分がやや弱まってしまったようにも思います。3年生の皆さんには、是非2回の産学連携ゼミナールの振り返りをして頂き、よりよい提案をしてくためにどうすればよいかを考えてみてほしいと思います。

今回ジェンダーレスなハイジュエリーという、学生としては必ずしも身近とは言えないテーマでしたが、文献調査、アンケート調査、店舗観察調査など様々なリサーチを通じて学生の皆さんが業界に興味を持つきっかけにもなったと思います。今回、貴重な機会を提供頂きました株式会社ミキモトの菅谷様、武藤様、大成様に厚く御礼申し上げます。

4.ご協力いただいた企業からのコメント

若年層への認知拡大を推進している弊社にとっても、学生の皆さんからの生の声、ご提案はとても新鮮で、楽しく聞かせていただきました。卒業生の社員も報告会に参加させて頂きましたが、自身の初心を思い出すことのできる良い機会だったと思います。貴重な機会をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。これからもご縁が続きますこと願っております。
(株式会社ミキモト 人事部 菅谷様・武藤様)

〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
Tel:042-739-8111(代表)

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