エンジニアリングデザイン学科4年生2名の卒業研究が日本人間工学会関東支部第51回大会、第27回卒業研究発表会にて発表奨励賞を受賞!

令和3年12月4日(土)、5日(日)に日本人間工学会関東支部第51回大会、第27回卒業研究発表会がオンラインにて開催され、工学部エンジニアリングデザイン学科から4名が発表し2名の研究発表が発表奨励賞を受賞しました。

日本人間工学会関東支部では、人間工学初学者(大学生や大学院生、卒業間もない社会人の方など)の成果発表の場として、例年12月に卒業研究発表会を学会の行事として行っています。この会は研究者からの助言や指導を受けられる場であることから、研究交流が盛んです。今年度の発表も15大学、約40演題にのぼり、多岐にわたる人間工学の研究が披露されました。
玉川大学からは、三林教授が指導する人間工学研究室の学生たちがエントリーし、エンジニアリングデザイン学科で学んだ4年間の研究成果をいかんなく発揮しました。

今回、発表奨励賞を受賞した2名の研究成果の概要を以下にご紹介いたします。

工学部エンジニアリングデザイン学科4年 佐野 碧さん

研究テーマ:色の嗜好性に配慮した医薬品包装チャイルドレジスタンス※1に関する研究

色と嗜好性に着目して小児と幼児の視線計測実験を通してその特性から医薬品のチャイルドレジスタンスを検討したものです。小児については玉川学園小学部4年生8名に、幼児は1歳児・3歳児3名に協力を得て、視線計測実験を行いました。具体的には医薬品包装に彩色を施したものを提示して、それに目が向けられる時間・回数や注視変化などを測定する実験をし、その解析結果からモノの見方に関する、小児や幼児の注意や興味を引きやすい彩色と視覚特性が明らかになりました。

※1 チャイルドレジスタンス…医薬品などの製品を簡単に操作できないようにして、子供のケガや事故を予防する仕組み

工学部エンジニアリングデザイン学科4年 加藤桃佳さん

研究テーマ:医薬品PTPシート開封の力学的検討

本研究は製薬企業との共同研究で、医薬品PTPシート※2のポケットに封入された錠剤を押し出す指の力を計測する機器を学生自身が製作し工業試験機を含め力学試験を実施、包装材のポケット部形状相違による開封性について主観的および客観的測定結果を基に探求しました。その結果、ポケット上部の特殊形状化することで、塩化ビニル材ポケット登頂部を押し出す際に形状反転(錠剤等を押し出す)を容易とし、開封容易性を向上させている事がわかりました。

※2 錠剤やカプセルをプラスチックとアルミで挟んだシート状のもの。プラスチック部分(ポケット部)を強く押す事でアルミが破け、中の薬が1錠ずつ取り出される仕組み

エンジニアリングデザイン学科は、これからもものづくりに欠かせない従来技術分野の修得はもちろんのこと、グローバルに展開する産業界のニーズに適合しうる人材を養成し続けます。