研究のキーワード
機械工作
SDGs
安全学
工学教育
キャリア教育

工学教育

SDGsの目標達成のためのものづくり教育の構築について研究を続けております。例えば教材として「環境配慮行動を促進するゴミ箱の製作」の場合、学生が製作したゴミ箱を地元の小・中・高等学校でモニタリング調査を実施することで、児童・生徒が環境問題やものづくりに興味を持つようになり、教育実習の参加した学生も児童・生徒にSDGsの目標達成の意義が伝わったことで教育実習のやりがいや教職へのモチベーションも向上することが客観的なエビデンスをもとに証明できました。その他、ウインドカーや風力発電機の製作、スターリングエンジンの製作など「再生可能エネルギー」に関する教材開発に繋がる研究も実施してまいりました。

工学研究

これまで自動車部品製造関連の中小企業との共同研究で、自動車部品の精密切削加工に関する研究を実施してきました。現在も、自動車や家庭電化製品等のメーカー製造工場での問題点を把握し、研究成果が直接ものづくりの現場に貢献するテーマを取り扱っています。具体的には、環境負荷低減、リードタイムおよび工程短縮によるコスト削減と共に、加工面品位の向上を狙った生産システムの構築について実験的に検討しています。次に、衛生工学衛生管理者および技術士の資格を生かして、生産現場における安全学についても地元企業の協力を得ながら、不安全な状況および不安全な行為がゼロになるマニュアル作りに貢献する研究にも取り組んでおります。

研究室活動

デザインサイエンス学科には、中学校技術科教諭、工業高校教諭など教職を目指す学生も所属しております。教育実習、工業科教育法、職業指導などの科目を通して、教職の魅力とやりがいについて根気強く学生に伝え続けております。そのためには、「相手の立場になって考える人材」の育成が重要と考えます。したがって、教え込むのではなく、客観的に捉えられるようになり、俯瞰的に多角的に物事を見ることができ、自己解決能力が自然に育成されるように学びの環境を整えていきます。さらには子どもの貧困や不登校など教育問題にかかわるボランティア活動などに積極的に行動に移す学生の育成に努めます。次に、キャリア教育の実践として学生に出前授業のTAもしくは講師として参加してもらうことや、社会貢献の重要性を理解する場を設けております。工学研究では先述の加工面品位の向上を狙った生産システムの構築および生産現場における安全学について指導を実践しております。さらには技術士【機械部門】の資格を生かして中小企業の技術相談および社員教育にも対応しております。その延長線上で寄附金や共同研究に発展していく事例もありました。安全に関しては民間企業のみならず、「学校の安全」についても10年以上検討し続けており、学校現場で児童・生徒・学生・教員が誰一人被災しないような学校環境になるようにリスクアセスメントやKYTを活用した安全管理システムの構築について常に研鑽を重ねております。