研究のキーワード
視覚情報処理
視線計測
動作行動分析
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技術革新が進みハイスペック製品や高度システムが次々に登場する中で、人にやさしく、安全で、安心、快適な仕組みをそれらに入れ込むことを目的とした人間工学研究に取り組んでいます。人間工学は、システムにおける人間と多要素の相互作用を科学的に理解することを主としています。また、人間の福利と人間を含むシステム全体の遂行能力を最適化するために、その理論、原理、データおよび方法を設計に活かすことを目的にしている実践科学でもあります。多要素間の交互作用を適正化すること、すなわちヒューマンインターフェイスの適正化が大きな研究課題であり研究テーマです。研究対象は、医療現場から交通安全、家電製品の開発研究まで様々な領域に及びます。研究アプローチの一例としては人間の視覚情報処理の測定を行うことなどが挙げられます。人間は外部情報の8割を視覚から取り込んでいるため、事象の視覚情報の計測は人間が外部情報を理解する上で極めて有効です。そのことからヒューマンインターフェイスのインプットを視覚計測したり、アウトプットを行動や動作計測して関係性を分析したりすると多くの知見が得られるのです。そしてそのインターフェイスを最適化、適正化することを考えることこそが私の研究テーマです。

研究テーマの一例:医薬品包装の開封容易性に関する研究

医薬品の開封は人によって様々な行動動作方法を有していますが、それらのインターフェイスを多面的に測定して分析することで普遍的な原理、原則が見出されます。そこから新しい包装デザインが開発されるのです。

人間工学研究室では、先ず人間の特性を生理学、心理学の観点から学びます。その学びから生体機能の計測法、データの取り扱い、解析、分析方法を習得していきます。卒業修了年次になると、それまでに各自が発掘したフィールドやテーマについて人間工学的評価をすること、また、開発研究の実践、探求をすることで研究を進めます。企業や他大学の人間工学研究室とも積極的に、交流、共同研究を行っています。