臨床心理学ゼミ:震災遺構・浪江町立請戸小学校を見学しました。
2022.09.26
8月31日のゼミ研修2日目に震災遺構・浪江町立請戸小学校を見学しました。
請戸地区は沿岸部に位置し、2011年3月11日に東日本大震災による大地震・大津波、その後の原発事故に見舞われ、犠牲者も出るなど甚大な被害を受けました。
しかし、今回訪れた浪江町立請戸小学校では、校内にいた児童、教職員計 95 人は教職員の迅速な判断と児童の協力により、犠牲者が出ることなく、全員が無事避難することができていました。
実際に見学をした学校は、津波が到達した午後3時37分で止まった時計、はがれた天井や床、折り曲がったドアなどが震災の爪痕を当時のままの姿で保存されており、実際に訪れなければわからない、地震や津波の恐ろしさを感じました。また、時系列に沿って、地震発生から、避難までの様子や、避難中の子供たちの様子がパネルに展示されており、当時の緊迫した様子が伝わり、言葉を失うほどでした。
請戸小学校では、教職員の方々の迅速な判断や連携が起点となり、全員を無事に避難させることができたように、教師を目指す者として、子供たちの大切な命をどう守っていくかを改めて考えていく必要性があると感じました。
どの地域でも起こりうる可能性のある自然災害に対して、震災遺構として残されたものを教訓として活かし、今後の防災教育につなげていきたいと思います。
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陥没した体育館の床 -
請戸小の周り
請戸小から大平山までの道のり。奇跡的に一人の児童が山の入り口を知っており、登ることができた。
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印刷室の中 -
津波浸水深の印(15メートル)
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午後3時37分で止まったままの時計
(臨床心理学ゼミ:谷中美紀・大沢樹)