バナナ・カカオの難防除病害管理技術
の創出を目指す
SATREPS BaCaDMプロジェクト
BaCaDMプロジェクト
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BaCaDM Project
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世界人口が増大の一途を辿る中、持続的農業生産は人類の食糧確保と開発途上国の健全な経済発展において最重要な基盤です。その中でもバナナとカカオは開発途上国において主要な換金作物です。
日本では、バナナが流通果物の中で年間消費量のトップを占め、1世帯当たり年間消費量は18.43kgであり、バナナ自体が平時の食料安全保障において安定的輸入が確保されるべき重要作物として位置づけられています。その主な輸入元は共同研究を行うフィリピン共和国で、総輸入量の85%を占めています(1973年~現在)。
フィリピン共和国内でもバナナ産業は20万人以上の一大雇用を生み出しており、持続的な生産とその拡大による農村住民の所得向上は、同国の国家開発計画に記された最重要課題と位置付けられています。
ところが、近年、バナナもカカオも防除法が開発されていない病害が多発し、同国ミンダナオ島では2019年に被害を受けた約3,000haのバナナの耕作地が放棄されたとの報告もあります。さらにカカオについても、同国の戦略的重要農産物であるにも関わらず、殆どの圃場で病気が発生し、甚大な被害を受けています。
玉川大学を研究代表とする日本国側研究チームは、SATREPSを通じてフィリピン共和国セントラルルソン大学と同国農業省と協働することで、
「我が国の農学、工学、経済学の知識・技術」
「産官学の連携」
「フィリピン国の持つ研究ポテンシャル」
のそれぞれを活用し既存技術と革新技術によりバナナ・カカオの難防除病害管理技術体系を確立し、破壊的インクルーシブ・イノベーションとして地球規模の課題である食料安全保障問題の解決への貢献をめざします。