生涯学習ゼミ:「たきびの学校」に参加~体験的な学びから人生をより豊かに~
2024.12.12
12月5日、生涯学習ゼミの3年生がころころ児童館の「たきびの学校」で学んできました。ゼミでは栽培活動をしており、今回、私たちが育てたサツマイモを持参し、焚火で焼き芋を作りました。また、焼き芋に加えて飯盒でご飯を炊く体験もさせて頂きました。皆、初めての経験に目を輝かせながら、子供の頃に戻ったかのように好奇心旺盛な姿で取り組んでいたように感じます。
気になるお芋の味は、密の甘いねっとり系の焼き芋に仕上がりました。直火で焼き芋をするとパサパサになりやすいが、炭や焼き石を使い、時間をかけて加熱すると、しっとり仕上がるそうです。私たちが大切に育てたサツマイモと、ころころ児童館の先生方の知識により、今までに食べたことがないくらいおいしい焼き芋を食べることが出来ました。飯盒で炊いたお米も、塩結びと児童館の先生が作ってくださった大根の葉のふりかけで頂き、とても美味しかったです。
たきびの学校
今回、私たちは薪割りから始め、火おこしの方法も学びました。きりもみ式の火おこしや、虫眼鏡で太陽の光を集める方法、火打石を用いた方法などです。ころころ児童館の先生が「こんなのもあるよ」と色々な火おこしの道具を見せてくださり、皆、目が釘付け状態でした。すぐに着火できた方法もあれば、特にきりもみ式の火おこしは集中力とコツが必要で、苦戦しました。
たきびの学校では火の扱い方等、様々な知識を体験的に学ぶことが出来ました。現代では日常的に一から火を起こすような場面はないため、火の起こし方を知らなくても生きていけます。ですが、知っていると「ものの見え方」が変わってきて、人生を豊かにし、様々な可能性を見いだすことが出来ると感じました。また、私たちの多くは教員を目指すので、様々な知識を身に付ける必要があると感じました。知識があり生きる力がある大人は魅力的ですし、子どもからしても知的な先生と一緒にいると色々なことを学べて、面白いと思います。今回の貴重な体験を教職に生かしていきたいです。
薪割りや小枝を集めることから開始
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薪割り -
燃えやすい小枝や枯葉集め -
空気が通るように薪や小枝を配置
火起こしをする間に、サツマイモの準備
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芋を洗う -
濡れた新聞紙とアルミで芋を包む -
芋を火の周りに置き、灰を被せる
焼き芋やご飯が出来るまで火起こし体験
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麻紐を解して火口をつくる -
きりもみ式に挑戦 -
火打石で火種をつくる
飯盒炊飯
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飯盒の準備 -
最初は強火で沸騰したら端に置く -
おにぎりづくり
ゼミ生からは、下記のような振り返りがありました。
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- 児童館には火をつけるための道具がいくつもあり、本当に体験することを大切にしているのだと感じました。私も子ども達が多くのことを体験できるように知識や様々な技術を身につけていこうと思います。
- なぜ細い枝と太い木を使うのか、なぜ灰をかぶせるのか…。火を安全に扱えれば良いというだけでなく、「なぜ」まで説明できてこそだと思いました。
- 今回は私たち大学生だけでしたが、子どもと一緒に活動する時には火との距離や扱い方に気を付けて大人が見守る必要もあると感じました。
- お芋の焼き方、お米の炊き方それぞれ一つひとつに色々な技があり、経験から編み出す様々な工夫がたくさん見られました。ガスや炊飯器を使えば簡単にできてしまいますが、あえて手間をかけるからこそ、美味しいものになるのだと思いました。合理に偏りがちな今の社会においても、このような「手間のかかるこだわり」は大切にしていきたいと思いました。
- 児童館の先生方のように人として豊かになるには、ただ物事を外側から眺めているのではなく、主体的に関わっていくことが重要だと思いました。
(生涯学習ゼミ生:吉澤美羽)