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2026年3月30日
植物病害真菌バイオバンクおよび高付加価値作物病害診断施設の開所式を実施

2026年2月9日、フィリピン・セントラル・ルソン州立大学(CLSU)において、「植物病害菌バイオバンク(Fungal Bio-Bank of Plant Diseases)」および「高付加価値作物の病害診断施設(Plant Disease Diagnosis Facility for High-Value Crops)」の開所式が執り行われました。

本施設は、SATREPSの枠組みのもと整備されたものであり、バナナおよびカカオの病害管理システムの構築を目的とするBaCaDMプロジェクトの一環として設置されたものです。

施設の概要と役割

新たに設置された真菌バイオバンクは、カカオをはじめとする高付加価値作物に影響を及ぼす病害に関連する真菌分離株を収集・保存する拠点として機能します。これにより、病害診断の精度向上、研究の継続的な実施、ならびに病害管理手法の開発への活用が期待されます。

なお、バナナ由来の菌株については、フィリピン農業省植物産業局(DA-BPI)の協力のもと、玉川大学において保存・管理が行われています。

開所式および記念プログラム

開所式では、BaCaDMプロジェクトマネージャーであるパーソンズ・N・ヘイル教授による施設概要の説明に続き、プロジェクトディレクターであるCLSUのエバリスト・A・アベラ学長、主任研究者の渡辺京子教授らにより記念プレートの除幕が行われました。

本プレートには関係者の署名とともに、JICA、JSTおよびSATREPSのロゴが刻まれており、本施設が国際的な連携のもとで整備されたものであることが示されています。

また、CLSU研究・普及担当副学長であるエマニュエル・M・ベラ・クルス氏をはじめとする関係者が出席し、国際協力機構(JICA)経済開発部農業・農村開発第1グループ課長の橋本洋平氏からは、オンラインにて本事業に対する支援メッセージが寄せられました。

特別講演

開所式に続いて実施されたプレナリーセッションでは、以下の講演が行われました。

・Dr. ジョナサン・M・ニオネス氏(フィリピン稲研究所 遺伝資源部門長)
 Plenary Session 1:バイオバンキング(ゲストスピーカー)

・鶴海康久教授(玉川大学)
 Plenary Session 2:国際カルチャーコレクション(ゲストスピーカー)

各講演では、遺伝資源の保存および微生物資源の管理に関する知見が共有され、研究基盤の重要性について理解が深められました。

施設見学

式典後には施設見学が行われ、バイオバンクに設置された超低温冷凍保存設備および高付加価値作物の病害診断施設の研究室が、ツアー形式で参加者に公開されました。

今後に向けて

本施設の整備は、BaCaDMプロジェクトにおける節目の一つであり、植物病害の診断能力の向上と研究基盤の強化に資するものです。

また、バイオバンクの構築は、バナナおよびカカオの重要病害に対する研究の推進と持続的な生産の実現に向けた基盤として位置づけられます。

バイオバンク開所式で記念プレートの除幕を行った関係者
開所式参加者
日本側研究代表である渡辺京子教授(玉川大学)
高付加価値作物向け真菌バイオバンク


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