玉川大学経営学部に入学を検討の皆様へ
(2026年度入学)
玉川大学経営学部のカリキュラムや履修ついて質問を頂く内容についてまとめましたので、入学を検討する際の参考としてください(文責:教務主任)。
目次
- 他大学と比較した玉川大学経営学部のカリキュラム・履修の特徴は何でしょうか?
- 2025年からカリキュラムが変更になったとのことですが、どのような変更ですか?
- 在学生の基本情報を教えてください(男女比、出身地域等、内部進学生等)。
- 3つのコースの違いがわかりません。コースはどのように選択すればよいでしょうか?
- 玉川大学経営学部は厳しいと聞くのですが、本当ですか?
- 警告制度とは何ですか?
- オンライン授業はありますか。オンライン授業の割合はどのくらいですか?
- クラブ活動やアルバイトとの両立は可能ですか?
- 教員免許は取れますか?
- 留学はできますか?
- 進路について教えてください。大企業には就職できるのですか?
Q1.他大学と比較した玉川大学経営学部のカリキュラム・履修の特徴は何でしょうか?
下記の点が特徴と言えます。
- ①コース制により専門分野の必修科目を設定しており、コースとしての学びを深められるようになっていること
- ②DLP(Dual Language Program)により、英語と経営(コースの専門)の両立を目指したカリキュラムになっていること
- ③各科目20~40名程度の少人数授業が中心であること
- ④資格取得により単位が認定される科目などもあり、学修への意欲を高める仕組みが構築されていること
- ⑤SAE留学プログラムを利用すれば、1年間留学しても単位認定により4年間での卒業も可能であること(2年生からの留学であることが条件)
- ⑥成績による警告制度等、学業をおろそかにしない制度があり、結果として企業就職にも有利に働くこと
- ⑦成績不振の学生には、面談等の機会が用意されるなど、フォローアップが手厚いこと
Q2.2025年からカリキュラムが変更になったとのことですが、どのような変更ですか?
- 学部学科の特徴を生かすため、DLP等、従来のカリキュラムと基本的な部分での変更はありません。
- 従来のカリキュラムでは、必修科目で1科目4単位(週二回)の授業が多かったため、他のコースの専門科目に興味があっても他の授業と重なるなどして履修を行いにくいという課題がありました。
- 4単位の授業を2単位×2科目としたり、自コース以外の学生が積極的に履修できるよう、選択必修科目を設けることで、履修の柔軟性を高めました。
- また、各コースの魅力を高めるため、アントレプレナーシップやファイナンシャルプランニングの基礎科目、グローバルマーケティング科目の追加など、科目の入れ替えなどを実施しています。
Q3.在学生の情報を教えてください(男女比、出身地域等、内部進学等)。
- 男女比は、例年男性6割、女性4割となっています。
- 出身地の統計データはないため正確には言えませんが、7割弱が東京・神奈川を中心とする関東圏、それ以外の地域は多岐に渡ります。北海道や九州・沖縄からの進学もあります。
- 玉川学園高等部からの内部進学生は、毎年10名弱です。ほとんどは他の高校からの入学生です。
Q4.3つのコースの違いがわかりません。コースはどのように選択すればよいでしょうか?
以下のような方に向いていると思いますので、参考にしてください。
- ①グローバルビジネスコース
- 英語力を強化して海外とのビジネスに携わりたいと考えている人
- 将来経営者になる予定で、経営(組織や人の管理等)を学びたいと考えている人
- 起業を考えている人
- 積極性があり、リーダーシップのある人
- ②国際会計コース
- 国際会計やファイナンスを学びたい人
- 会計専門職や金融機関、グローバル企業で働くことを考えたい人
- 自己管理能力が高い人
- 自分のペースでコツコツ学習したい人
- ③マーケティング戦略コース
- 商品・サービスの企画や広告宣伝、販売促進、市場調査に携わりたい人
- グループワークが得意でコミュニケーション力が高い人
- データを分析することにも興味がある人
- ゼミナールで卒業論文を作成したい人(本コースのみ必修)
Q5.経営学部は厳しいと聞くのですが、本当ですか?
- 口コミサイト等で、経営学部が「厳しい」と書かれることがあります。しかし、本学の授業アンケートなどをみても経営学部の学生が他学部の学生に比べて授業外の学習時間を確保しているかというと、そのようなことはありません。本当に厳しいのであれば、他学部に比べても課題や試験対応のための学習時間が多いはずですが、残念ながら他学部よりも少ない状況です。
- ただし、経営学部では英語と数的能力がある程度求められます。英語や数的能力が必要な科目が必修科目にあるため、両者が苦手なまま努力も怠っていると、後述する警告制度の対象となり苦労することがあります。
- なお、英語や会計学については、専門の指導員に質問や相談を行うことができる学修サポートデスクも学内に設置されており、支援の体制も整備されています。
Q6.警告制度とは何ですか?
- 玉川大学全体の制度として、累積GPA(成績評価)での卒業要件が存在し、卒業を確実なものとするための警告制度が存在します。このような制度を通じて、何も勉強せずに卒業したという学生の量産を防止するとともに、学生が学習に向き合う環境を整備しています。
- 成績による卒業要件や警告制度は、アメリカの大学では一般的な制度です。学期毎に成績が悪い状況(本学の場合は累積GPA2.0未満)になると警告を受け、学業への意識を高めるように促されます。警告を重ねて改善されない場合(本学の場合は4回警告を受けた場合)は、退学処分となります。
- 警告を受けるとガイダンスや保護者の方を含めた面談を行い、学修の相談を行うことができます。そのようなフォローアップにより、4警告にならないように本人や保護者の方が納得した形で学修を継続していただく仕組みを構築しています。
- 警告を重ねる学生の状況を見ますと、大学の授業に出席できていない、スケジュール管理が不十分でレポートの提出期限に間に合わなかった、学習時間を確保しなかったといった基本的な部分で課題がある学生も少なくありません。面談では、成績不振の原因を明らかにし、アドバイスをしています。アドバイスの結果、やりたいことが明確化し、前向きな進路変更につながる場合もあります。
- なお、仮に退学した後も再入学のチャンスが残されています。再入学試験に合格して再入学を行い、学業に真剣に取り組み卒業・就職するケースも増えています。
Q7.オンライン授業はありますか。オンライン授業の割合はどのくらいですか。
- 経営学部ではオンライン授業を取り入れている科目もありますが、ほとんどが対面授業です。オンライン授業を行っている科目でも、全授業回をオンラインで実施するのではなく、複数回をオンラインで実施するという形式が一般的です。
- 対面授業中心であることはメリットもあります。経営学部の授業は、少人数のクラス別に行われることが多いため対面授業を行っていると教員側も学生の顔と名前が一致してきます。教員が学生のことを気にかけやすくなりますし、自然と学生同士も仲が良くなる傾向にあります。企業でもリモートワークを終了する会社が増えているようです。社会人への準備として、通学する習慣をつけて頂くことも重要だと考えています。
Q8.クラブ活動やアルバイトと学業の両立は可能ですか?
- 多くの学生がクラブ活動と学業を両立しています。ただし、高校時代に部活に打ち込んで勉強をあまりしてこなかったという人は、学業で苦労することもあるようです。クラブによっては、成績が悪いと試合や練習に参加できないなどのルールを決めているところもあります。(参考:経営学部生の活躍「体育会ダンスドリルチームJULIAS」)
- アルバイトについては、学業やクラブ・サークル活動とのバランスを考えると、授業期間中に毎日アルバイトを行うことは難しいと考えられます。しかし、ほとんどの学生が何らかのアルバイトを行っており、休日や休暇期間なども活用して両立しています。
Q9.教員免許は取れますか?
- 経営学部では教員免許は取れません。
- 進路として教員を希望する場合は、他の教職課程のある学部を選んでください。玉川大学=教員養成というイメージで学部の違いを意識せずに入学する学生がいますので、注意して下さい。
Q10.留学はできますか?
- 大学の国際教育センターの正規プログラムであるSAE留学を活用すると、単位の振替等が行われるため、留学前の履修状況にもよりますが留年することなく卒業することも可能です(参考:SAE長期留学体験記)。また、休暇期間中の短期研修プログラムもあります(参考:短期研修体験記)。
Q11.進路について教えてください。大企業には就職できるのですか?
- キャリアセンターのページを参考にしてください。コース別の特徴として、国際会計コースでは金融機関、マーケティング戦略コースでは小売業やサービス業への就職の割合が相対的に高いという特徴があります。
- 大企業の定義にもよりますが、東証プライム(東証一部)に上場している企業(HDの場合は直系子会社)に限定しても、ここ数年間で、富士通、東芝(現在は上場廃止)、SWCC、ソフトバンク、トランスコスモス、ゼリア新薬、住友林業、積水ハウス、鹿島建設、SBI証券、きらぼし銀行、静岡銀行、山口フィナンシャルグループ、山梨中央銀行、TOKYOBASE、全日本空輸、イオンリテール、ニトリホールディングス、日本ケミコン、ダイキン工業、ユニクロ、ユナイテッドアローズなどの企業に就職しています。上場企業ではありませんが、PwCあらた監査法人、東京国税局といったところに就職する人もいます。このように大企業に行けないということはありません。ただし、どのような学生でも行けるわけではないので、相応の自己研鑽が必要になります。
- 経営をより深く学びたいと、大学院に進学する人もいます。玉川大学には経営系の研究科としてマネジメント研究科が設置されています。さらに、他大学の大学院へ進学する人もいます(早稲田大学大学院、明治大学大学院、青山学院大学大学院等)。
- あくまで筆者の主観的な印象ですが、企業の方の玉川大学経営学部卒業生に対する評価は高いと思います(参考:「産学連携ゼミナール」の取り組み)。英語や簿記、販売士等のビジネスに関わる資格の取得を推進していることや、経営学部生の経営・ビジネスに対する興味・関心が就職活動にもよい影響を与えていることが想定されます。