ゼミガイド

2017年度「黒船交流プロジェクト」活動報告 5月20日

いよいよ活動も大詰めを迎えた最終日となる3日目。この日のメインの活動は下田小の子どもたちが黒船祭に訪れたアメリカの水兵さんを、下田市の名所や、1853年に来航したアメリカ海軍の提督マシュー・ペリーゆかりの地などを案内する「子どもボランティアガイド」です。
午前中は宿泊先で各グループ最終打ち合わせを行った後、ツアーの下見をしました。午後からの本番に向けて、下田市教育委員会 土屋大祐指導主事と稲生沢小学校 山田浩校長先生のガイドのもと、了仙寺から欠乏所跡までの7か所のポイントを全て回りました。学生はそれぞれの場所で、水兵さんと子どもたちとをどのように交流させるか、また各ポイントを英語でどのように説明したらよいのかを考えながら活動しました。土屋先生のご丁寧な説明から様々な情報を得て、学生は熱心にメモをしながら取り組みました。同時に、ペリーロードの美しい街並みや黒船祭で活気づいている雰囲気から、下田市の魅力を再確認する機会にもなりました。


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(ガイド先の下見中。聞き漏らしのないよう、真剣に取り組んでいます。)

午後1時にボランティアガイドを一緒にまわる水兵さんや小学生と合流しました。1グループ8人前後に分かれ、それぞれのグループは順序にそって下田市内で歴史的ゆかりのある場所を巡っていきました。またこの日は下田近郊で小学校の先生をしている玉川大学の卒業生の先輩方が8名も補助としてお越しくださり、近くで見守ってくださいました。

グループ内で英語での自己紹介から始まったボランティアガイド。子どもたちは初め表情が硬く、水兵さんに自分から話しかける様子はなく、とても緊張しているように見受けられました。しかし学生のサポートを受けながら、事前に考えた各々の質問をすることで徐々に緊張もとけていったようで楽しく交流していきました。各ポイントに着くと学生が水兵さんにそのポイントの概略を説明し、小学生は関連したクイズを出題します。水兵さんは学生の説明にも熱心に耳を傾けてくださいました。また小学生のクイズ出題に際しても、神妙に考え込む素振りや正誤にかかわらず大きなリアクションをとってくださり、笑顔あふれる和やかな雰囲気から私たちもたいへん助けられました。そのような水兵さんとの会話の中で、英語の細かい違いで伝わりにくかった場面もあり、アクセントや発音の大切さをあらためて感じることができました。
ガイド中は小学生と水兵さんの架け橋になれるよう努め、1日目2日目で学んだ英会話を応用するなどしたコミュニケーションで楽しい時間を過ごしました。


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(子供たちと水兵さんの仲立ちとなるよう学生たちも奮闘しました。)

今回のボランティアガイドでは昨年の反省を生かし、子どもたちと水兵さんがコミュニケーションをとりやすくするように事前に準備してきました。ガイド中、子どもたちはとても緊張していましたが、水兵さんに進んで質問するなど積極的にコミュニケーションを取ろうとしていました。そのような中で子どもの純粋さから来る、面白い視点からの物の見方や考え方に関心を持ちました。また、そのような純粋さゆえの困惑するような質問にも、水兵さんたちは笑顔で対応してくださいました。学生も子どもたちに教えるだけでなく、教わることも多く、積極性もその一つでした。子どもたちの方が水兵さんに話しかけようという意欲が強く、学生も負けていられないと感じました。
今回の参加メンバーは今年の夏に海外留学が決まっている2年生が多く、積極性や物怖じしない精神といった留学に必要な心構えを得ることが出来ました。それだけではなく、私たちは普段分からないことをそのままにしがちです。しかし、子どもたちは分からないことに対して、すぐに「なぜ?どうして?」と質問するという姿を見せてくれました。その姿は私たちに幼い頃の探究心を思い出させてくれるきっかけになりました。今回の活動を通して、私たちが子どもたちに学びの機会を与えているように見えますが、逆に私たちが子どもたちから学ぶことも多くありました。


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下田での三日間の体験を通して、子どもたちの明るさ、元気の良さは私たちの予想していた以上だったことに驚きました。積極的に自らコミュニケーションをとろうという気持ちの子が多く、その活発な姿から私たちだけではなく水兵さんもつられて笑顔になっていました。また、下田小学校の子どもたちは素直な子が多く、二日間の授業で学んだことを自ら応用し、水兵さんと話すときに使おうとする姿を見せてくれ、とてもうれしく思いました。授業当日の際にも学生が投げかけた問いに対して一生懸命に取り組んでくれました。何事にもまっすぐに取り組んでいく子どもたちの姿に、心から感銘を受け、長く苦労した準備期間のすべてが報われたような達成感を得ることができました。この三日間を通して子どもたちから多くの発見や学びの機会をいただきました。
この発見、学びを今後の生活に繋げていく一つの糧にしたいと思います。そして、いつの日か成長した下田小学校の子どもたちとまた再会できる日を楽しみにしています。


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(みんなにとって忘れられない1日になっていたらうれしいです。)

文責:文学部英語教育学科2年
   姉帯美里 鈴木貴子 向後博基 山本すみれ 塚本格子 東谷卓朗
   文学部比較文化学科4年 柴田義仁

2017年5月18日~20日「黒船交流プロジェクト」活動報告

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