玉川大学農学部教授 田淵俊人
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  • 更新日 2023年1月10日

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花菖蒲の魅力に迫る!

TOP > 研究テーマ02「花菖蒲」 > 02-1.「花菖蒲」とは? - 花菖蒲はどうやってできたの?

日本が世界に誇る園芸植物、「花菖蒲」とは?

花菖蒲はどうやってできたの?

現在の豪華な花色や形を持つ花菖蒲が、シンプルな野生のノハナショウブからどのようにしてできたのでしょうか?これについてはいまだに諸説があり詳しいことはわかっていません。仮説として考えられる系図は以下のようです。

奈良時代 ―― − − − 江戸時代
600 1600 1700 1750
日本各地の野生のノハナショウブは、田のあぜに植えられていた
はなかつみといわれた時代 田のあぜ道に植えた 変異系統を庭先に植えた
「花勝美、花克見」とは万葉集にも登場する幻の花で、実在しないが大変優雅な花として当時の人々の憧れの花として信じられていた

はなかつみと信じられた
植物の一つ

ノハナショウブもはなかつみの
候補であった
田のあぜ道に植えられた野生のノハナショウブ稲作の際にあぜに移されて残る。
当時は「水田雑草」として見られていたようである。しかし、廃棄されることなく稲作文化に深く結びついて愛でていたとされている

水田脇に植えられていた
ノハナショウブ
花色の変異を有するノハナショウブは農家の庭先などに集められて管理されるようになった。これらの間で変異系統同士が交雑を繰り返した結果、新しい花色が生まれるきっかけになったといわれている

白花の変異系統

ピンク色の変異系統

淡い青色をした系統

江戸時代 明治時代
1700 1750 1800 1850 1900
野生のノハナショウブ -稲作文化とのかかわりあい
江戸に各地のノハナショウブが持ち込まれる-堀切の花菖蒲園全盛-江戸系花菖蒲  
池や水田に植えて群生させてその美しさを楽しむために改良されたので、花色、花形が豊富。小高園など多くの花菖蒲園が開園されて、江戸庶民の娯楽の場となった
  松平左金吾(菖翁)花育成
これまでの江戸系品種に改良を加えて名花を育成した

自ら最高傑作と絶賛した品種「宇宙」

  明治時代 大正時代 昭和時代 平成
1850 1900   2000  2007
野生のノハナショウブ -稲作転換と環境の変化で激減(貴重な遺伝資源が滅亡する)
堀切の花菖蒲園全盛-江戸系花菖蒲−貴重な文化財として保護する必要がある
  大船系-神奈川県大船フラワーの宮沢文吾により育成 -文化財として保護
松平左金吾(菖翁)花育成
肥後系
菖翁より譲り受けて育成
伊勢系
吉井定五郎により育成
  長井系統
  昭和37年山形県長井市で発見された野生のノハナショウブに似た
スレンダーな系統
  外国系
 
02-1.日本が世界に誇る園芸植物、「花菖蒲」とは? 目次
  • ハナショウブの学名は?植物分類学上の分類方法はどうやって決める?
  • 現在この記事です花菖蒲はどうやってできたの?
  • 江戸時代以前の花菖蒲
  • 分類図鑑
    江戸系品種群
    肥後系品種群
    伊勢系品種群
    長井系品種群・大船系品種群・外国系品種群・品種名の無いもの
  • 花菖蒲に魅せられた私と卒論を行った学生の声
  • 今後の展望
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