弟子屈農場のカエデを利用したメープルシロップができました
北海道弟子屈農場内には数種のカエデ(英名:メープル)が多数自生しており、その中のイタヤカエデやハウチワカエデなどからは、2~3月にかけて樹液を採取することができます。2022年から教育や卒業研究を含めた研究材料として本格的に樹液の採取を開始し、今年は演習林まで採取場所を拡大して、約130kgを採取できました。樹液は研究や実習にも利用しますが、余剰分は弟子屈町内でメープルシロップ製造・販売をされている個人経営者に依頼して、濃縮していただいておりました。
今回の試作では、さらに濃縮して最終的に約2Lのメープルシロップが得られました。美しい琥珀色のメープルシロップと、樹液に含まれるミネラルなどの天然成分が結晶化したメープルシュガーも現れ、弟子屈の大地の恵みを感じる一瓶に仕上がりました。
メープルシロップの一大産出国のカナダでは、サトウカエデを用いたメープルシロップが有名ですが、日本では在来種のカエデ類を用いてメープルシロップ製造に取り組む地域や団体が近年増えつつあります。北海道内には、弟子屈農場で用いたイタヤカエデが広く分布しているため、この樹液を原料としたメープルシロップが近年注目されています。味はサトウカエデ由来とは違い、黒蜜などを連想させるやや濃厚な風味で、今後も研究を継続して販売・普及を模索中です。







