ゆうひがた
夕日潟
Yuuhigata
江戸系 | 【英数】六英 【花色】紫(赤紫) 【開花時期】6月中旬 2025年は6月23日開花 |
分類 | : | 平咲きの六英花で、江戸系の古花です。 |
---|---|---|
花被 | : | やや細長い丸弁で、内花被片に該当する花被片はより細いです。軸方向に対して直角、すなわち並行に伸長して外観上の花容は平咲きになります。赤紫色の地に、基部の黄色いアイと、アイの周辺部は幅の広い白色で非常に目立ちます。この白色部位を起点にして花被片の先端に向かって白色の筋が細長く伸長します。 |
花柱枝 | : | 花柱枝の基部は白色で、アイの基部と融合して白色の部分が多くなります(「ぼかし」と表現する場合もあります)。この部分から花被片の基部へと白色が繋がり、アイの周辺部に達して、花被片の周縁部に向かって白色の筋(脈)が派生しています。 花柱枝は短く軸方向に直立し、先端部は小さく2裂開してずい弁が発達します。ずい弁の先端部はやや内側に巻き、周縁部には細かい鋸歯が生じます。ずい弁の色は花被片と同様に赤紫色で、周縁部に着色します。 |
備考 | : | 戦前に育成されたと言われている、江戸系の「古花」です。花径は20cm程度。草丈は70cm程度です。 花被片が遠くから眺めて赤みを帯びた紫色に見えるので目立ちます。また、近くで見ると、花被片の赤紫色とアイの黄色のコントラストが明瞭で、アイの周辺部の白色の部分から白い筋が花被片の周縁部に向かって伸長しているので、非常に判別のしやすい品種です。 花被片の基部(根元)が白色は、表現的に「ぼかした」ような、と言っています。このような花のパターンを「白色のぼかし」と呼んでいます。 花容は、江戸系の品種に典型的な平咲き品種の一つです。 なお、稀に、花柱枝の基部から雄ずいの一部、あるいは花柱枝の一部に形態変異が生じて、肥後系品種に見られるようなクレスト(突起)状の器官が発達することもあります。本学では、長年にわたって敢えて開花させずに株を大きくしてきましたが、2025年には開花に至りました。 |
参考文献 | : |
|