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卒業研究紹介

持続的農学領域・環境社会科学の卒業生による研究紹介です(石川 晃士 准教授 指導)

国際市場におけるベトナム社会主義共和国の
コーヒー産業の位置づけ及びその将来性

ーインドネシア共和国との比較ー

世界のコーヒー消費量、生産量は増加傾向にある。コーヒーは主に南北回帰線の間で栽培され、ベトナムはロブスタ種の最大の生産国である。ロブスタ種は病害虫や環境の変化に強い耐性を持っており、将来のコーヒー産業を担うと考えられている。本研究では、ベトナムのコーヒー産業をインドネシアと比較し、ロブスタ種の現在の位置づけ及び今後の将来性を明らかにすることを目的とし、文献調査とヒアリング調査を行った。ベトナムはインドネシアに比べ、国を挙げてのコーヒー産業への振興が明らかになった。ドイモイ以降の市場の自由化、政府による生産面積のコントロール、認証制度の導入などが特徴として挙げられる。今後、ベトナムのコーヒー産業は輸出量が増加し、発展していくと結論付けた。

ICO(国際コーヒー機構)、FAO(国際連合食料農業機関)参考資料
インドネシアとベトナムにおける生産面積、生産量及び1haあたりの収量

研究に取組んだきっかけ、感想など
私は、元々コーヒーが好きであったことの他、卒業研究を通じて卒業後に役に立つ分野を学びたかったためコーヒーを研究対象にしました。最初は、途上国の生産現場に視察に行くことも考えましたが、新型コロナウイルス感染症のため、研究方針を変更し、外国政府発行資料を中心とする文献調査、可能な範囲での調査を行いました。コロナ禍で思うように研究が進まず 一人の時間も多くなりましたが、その分、自主性とまとめる力は身についたと思います。卒業後はコーヒー業界に就職するため、卒業研究を通して得た知識を用いて活躍できればと思います。