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卒業研究紹介

持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(小原廣幸 教授 指導)

日本におけるNERICA4の異なる播種期が
生育に及ぼす影響

NERICAはアフリカを支援するために開発されたアジアイネとアフリカイネの種間交雑種であり、未だに栽培技術に関する情報が不十分である。本研究では、日本でNERICA4を4、5、6、7月に播種、栽培した時の生育の差異、幼穂分化を検討した。4月播種区は、育苗期間の低温により生育の遅延、栽培期間の長期化による障害を引き起こした。7月播種区は、出穂期の低温は収量に大きく影響を及ぼし収量が0となった。この期間を避けることが可能な5、6月播種区の間の期間での栽培が今後日本で栽培試験を行う上で好ましいと考えられる。
NERICAの出穂性は、感温性、感光性、基本栄養成長性の作用比率の変化、または、低温による幼若期の長期化の影響で各播種区で幼穂分化までに要する日数は異なると考えられる。

播種日の違いによる草丈の伸長
積算温度と草丈の関係
草丈陸稲としてのNERICA4

研究に取組んだきっかけ、感想など
アフリカの食糧支援に興味があり、研究作物をNERICAにしました。アフリカの作物を日本で栽培して最終的に今後の研究に活かせるものが得られるのか不安でしたが、収穫後の調査で文献と同じ結果が得られたり、新たな発見が出来てとても有意な結果が得られたと思いました。卒業後はアフリカの食糧支援をヤムイモの研究を進めていき、NERICAとヤムイモの研究を活かして最終的に現地に行きたいと考えています。