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卒業研究紹介

生態系科学領域の卒業生による研究紹介です(小林祥子 准教授 指導)

新潟県におけるツキノワグマの出没と
周辺環境との関連性

ツキノワグマによる農林被害・人身被害件数は年により大きく変動があることから、ツキノワグマの食性や行動など生態情報の把握が求められている。本研究は、ツキノワグマの出没に起因する環境要因の季節変化、堅果類の結実量との関係性を明らかにすることを目的とした。

一般化線形モデルによる二項ロジスティック回帰分析により、ツキノワグマが「農地」や「落葉広葉樹林」を効率的な採食場所として認識し、夏季の餌不足や秋季の堅果類の不作が、住宅地への出没に影響を及ぼしていることが明らかになった。また、堅果類が不作となった地域において、クマが餌資源を求め行動範囲を広げたことによる人との遭遇率の増加が示唆された。従って、一度出没した農地や住宅地では、常に出没を警戒し、対策をとることが望ましいと言える。

新潟県におけるツキノワグマの目撃地点

研究に取組んだきっかけ、感想など
僕は学科の授業において、ツキノワグマについて調べたことがきっかけで、ツキノワグマの出没と生息環境の関係性をさらに調べたいと考え、卒業研究のテーマとして本研究テーマを選びました。データ収集やGIS解析は大変でしたが、パソコンスキルが身に付きました。
卒業後は、玩具メーカーに就職します。ここでの経験を生かして頑張ります。