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卒業研究紹介

2021年度卒業の生態系科学領域の卒業生による研究紹介です(南 佳典 教授指導)

環境保全団体の現状と課題

かつて薪炭林等として活用された里山は、その経済的価値をなくし放置されていたが、近年、生物の多様性、地球温暖化防止等にも有効とされ、市民がその保全の主な担い手となった。一方、その市民団体は高齢化や会員の減少といった課題を抱えている。本研究では、環境保全団体の活動を推進・発展させることを目的とし、市民団体および自治体や教育機関に、その現状と課題についてヒアリングおよびアンケート調査を行うと共に、高校生と大学生に里山保全に関するアンケート調査を行った。結果、里山の経験や知識のある者が保全活動に参加する意識が高く、活動団体も会員は代表者より若い世代の参加を望んでおり、自治体や教育機関が連携して若い世代に里山の経験や知識を与える重要性が示唆された。

守りたい者と守らない者の平均知識点(左:大学生 右:高校生)

研究に取組んだきっかけ、感想など
私は横浜市内陸部に住んでいますが、幼い頃から家族と一緒に近くの雑木林や河川によく遊びに行っていて、そこにいる植物や動物が大好きで、身近な自然にとても興味がありました。小学校での植樹祭の経験や、高校での生物での授業で、その自然は意識して守っていかなければならないものだと認識し、身近な自然を守っているのが市民団体だと知って、その活動を推進・発展させたいと思い、本研究に取り組みました。