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卒業研究紹介

2021年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(石川 晃士准教授指導)

海洋プラスチックごみ問題に対する自治体の取組が
地域に与える効果の検証と今後の展望
―神奈川県および鎌倉市を事例として―

海洋プラスチックごみは、世界規模での環境問題であり、漁業や観光業、海洋生態系へ影響を与えている。問題解決には、レジ袋の有料化等、自治体の取組がカギとなっている。そこで本研究では、神奈川県および鎌倉市が発表している「かながわプラごみゼロ宣言」、「かまくらプラごみゼロ宣言」を事例とし、宣言の効果および自治体の取組方を明確にするために、関係機関へのヒアリング調査および海岸利用者へのアンケート調査を行った。その結果、宣言は自治体の解決に向けた意思表示の意味合いが強く、プラごみの削減に向けた効果的な取組は、引続き課題であることが明らかになった。また、宣言自体の認知度が低く、自治体は取組の推進に加え、普及啓発に、より力を入れる必要があると結論付けた。

神奈川県三浦市の海岸の様子

研究に取組んだきっかけ、感想など
海外プログラムの際に海洋プラスチックごみ問題について学び、興味を持ちました。また、カナダでは日本に比べてマイボトルの持参など、環境問題への意識が高い人が多いように感じ、日本の取組について調べてみようと考えました。「プラごみゼロ宣言」の研究を通して、新しい知識の吸収はもちろん、足を運んでヒアリング調査を行ったり、海岸でアンケート調査を行ったりした経験は、とても貴重なものとなりました。