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卒業研究紹介

2021年度卒業の生態系科学領域の卒業生による研究紹介です(関川 清広教授指導)

2種類のバイオチャー施用が
コマツナの生育に与える影響

土壌改良剤として農業利用されるバイオチャーに含まれる栄養塩濃度は、その母材によって異なる。本研究は、広葉樹の木炭およびカリウム(K)濃度が高い竹炭の施用が、植物の生育に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。無施用区、竹炭区、木炭区に、それぞれ標準肥料区と低K区を用意し、コマツナを用いて温室内でポット実験を行った。木炭区の葉数、第3葉の葉長と葉幅は6.8枚、6.5cmと4.0cmとなり、無処理区と竹炭区より葉数は多く、葉サイズも大きかった。根長と乾重についても同様な結果が得られた。低K条件に竹炭を施用すると成長の低下が補われると期待したが、そのような効果は認められなかった。

2種のバイオチャー(左:竹炭、右:木炭)

研究に取組んだきっかけ、感想など
未利用農産または地域未利用バイオマスの有効利用法の一つであるバイオチャーに、講義を通して興味を持ちました。土壌改良剤として農業利用されるバイオチャーに含まれる栄養塩濃度はその母材によって異なり、植物の生育に違いがでることから、2種類のバイオチャーを利用した栽培実験を行いました。苦労も多かったですが、自己責任である卒業研究をやりきった達成感は忘れられないものであり、人生で役に立つ経験だと思います。