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卒業研究紹介

2021年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(小原 廣幸教授指導)

日本におけるNERICA1の異なる播種時期が
生育に及ぼす影響

NERICAはアフリカイネとアジアイネの交雑品種であり、栽培技術に関する情報が不十分である。今後日本における研究を進めるために、NERICA1を4、5、6、7月に播種および栽培し、各播種時期区において生育環境調査、生育調査、幼穂調査、収量調査を行った。収量調査から、4月播種区は9月28日以降に2次生長が見られたが、10月以降の低温が減収に繋がったと考えられる。7月播種区は、育苗期後半と移植後の低温が続いたことにより全て不稔になったと考えられる。5月播種区と6月播種区の両区では高収量を得られ、5月播種区は穂数型、6月播種区は穂重型の傾向が見られた。このことから、日本でNERICA1の栽培試験を行うには、5、6月の播種が適していると考えられる。

栽培圃場の様子
播種後日数がNERICA1の分げつ数に及ぼす影響

研究に取組んだきっかけ、感想など
学科の講義でアフリカの食糧問題について学んだ事をきっかけに、農学的な知見を活かし食糧問題の解決に貢献したいと考えるようになりました。アフリカの農業を調べていく中で、稲作も行われている事を知りNERICAに関心を持ちました。実際にアフリカで栽培試験を行う事は難しく日本での研究となりましたが、栽培管理の大変さを実感するとともに、中長期的な視野で物事を捉える重要性を学ぶ、とても貴重な経験となりました。