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卒業研究紹介

2021年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(上原 歩 准教授指導)

栽培環境の違いによる
コスモスの形態および色素量の変動

園芸種のコスモスは花序径が高温環境下で小さくなることが報告されている。また、花弁の色素量は栽培環境の違いによって変動する事が知られている。そこで本研究では、赤、黄、白色系統のコスモスを春と秋に栽培し、花の形態や色調、色素量の違いを分析することで、異なる栽培環境が本種の花の品質に与える影響を検証した。花の品質は栽培環境による影響を受けることが明らかとなり、温度条件の異なる環境下では花序径に違いが見られた。また、日射量の多かった春栽培では、秋栽培よりも青色味が強く、アントシアニンと相互作用することで花色を青色化させるフラボンの含有量が顕著に多かった。ただし、白色系統の品種では花の形態や花色の変化が小さいく、その影響には品種間差があった。

コスモス(Cosmos bipinnatus Cav.

研究に取組んだきっかけ、感想など
黄色いコスモスは、玉川大学農学部で30年以上の歳月をかけて世界で初めて開発したもので、玉川を代表する花として広く知られている。私はコスモスについて興味を持ち、深く研究をしてみたいと思った。コスモスについて、多くの事を調べ、約1年間、本研究と真摯に向き合った時間は、私の人生において貴重な経験となったと感じている。私は本研究が園芸品種の育種学等に貢献できることを願っている。