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卒業研究紹介

2021年度卒業の生態系科学領域の卒業生による研究紹介です(南 佳典 教授指導)

玉川大学弟子屈農場美留和地区内の
河畔林における野生動物利用状況

近年、野生動物による農業被害の対策が急務となっており、移動経路や生息地として利用されている河畔林の特徴や野生動物の利用状況を明らかにすることは有効な手段となる。先行研究ではシカの移動経路やキツネの生息地として河畔林が利用されていることが報告されている。しかし、未だ中・大型動物を対象とした研究は少ない。本研究では、釧路川支流域の河畔林を野生動物がどの程度、どのように利用しているか明らかにすることを目的とした。調査地にセンサーカメラを設置し、野生動物の河畔林利用状況を調査した。その結果、エゾシカが移動経路として河川に沿って移動していることが確認された。その他、キタキツネ、またクマタカやタンチョウという希少種も確認された。

タンチョウと日別撮影頭数と時刻別撮影回数

研究に取組んだきっかけ、感想など
オリジナリティがある研究テーマにしたいと考えていた中で、河畔林における中・大型の野生動物についての先行研究が少ないことがわかりました。また、1、2年生の時に農作物被害の現状について学んでいたため、その解決策の一つになると思いこのテーマに決めました。センサーカメラの不具合等で思い通りに研究が進まなかったことや、実際に現場に行って実地調査を行う大変さを痛感し、大変貴重な経験となりました。