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卒業研究紹介

2022年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(上原 歩 准教授指導)

キク科植物コスモスの食利用を目的とした各花色の機能性評価

観賞用として知られるコスモスは、食用も可能なことが報告されている。キク科のダリアでは、花色によって、蓄積する色素成分や、抗酸化活性能が異なることが報告されている。そこで、本研究では、赤・ピンク・白色のコスモスを用いて、花色、蓄積する色素成分の量、抗酸化活性能の測定、そして食味調査を行うことで、コスモスの品種特性を明らかにした。分析の結果、赤色味が強い品種ほど、測色値のa*とc*の値、総アントシアニン量、そして抗酸化活性能が高くなるという関係性が見られた。また、食味調査より、いずれの品種も苦みが弱く、食味が良い傾向が見られた。

実験に供試したコスモス5品種(アカツキは複数の型を持つ)

研究に取組んだきっかけ、感想など
前年度の卒業論文発表会がきっかけで、食用花に興味を持ちました。また、文献を調べるうちに、花色に関与する色素成分には人体に良い影響を与える物質があることを知りました。そこで、コスモスのそれぞれの花色が、どの物質を持っているかと、その機能性を明らかにすることで、食利用を活性化させる研究を行おうと考えました。卒業研究に取り組む中で、様々な種類のデータを比較し、関係性を考える能力を鍛えることができました。