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卒業研究紹介

2023年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(上原 歩 准教授指導)

白色系コスモスの花弁に蓄積する
物質から推定する、色素型と特性

コスモスの花色は4つの遺伝子によって制御されており、16種類の色素型が存在する。白色系統は4種類あるが、見た目からは色素型の判断が出来ない。本実験では、白色の4品種を供試し、これらの色素型と特性を明らかにする事を目的に、色素や色の分析を行った。色素分析の結果、4品種は4つの遺伝子のうち3つが同一であったことから、色素型は2種類まで絞られた。また、色の特性を分光測色計で分析した結果、黄色味に関わるb*の値に違いが見られ、象牙色の3品種と純白色の1品種に分けられた。全てに共通して蓄積したフラボンは可視域に吸収を持たないが、多く蓄積すると黄色味を帯びる。純白色はこれが少なかったことから、フラボンが白色品種の色の多様性を生み出していると推察した。

コスモスの白色品種

研究に取組んだきっかけ、感想など
コスモスの研究を行っていく中で、色素型の推定や特性を明らかにするには多くの時間がかかり、とても苦労しました。特に実験の手法や知識などは、初めてのことが多く、たくさんの失敗をしました。それでも少しずつ理解を深め、無事に研究を終わらせることが出来ました。自分の研究が誰かの助けになると嬉しいです。