卒業研究紹介
2023年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(石川 晃士 教授指導)
日本の農業機械化の歴史から見る
農機メーカーの海外への市場展開の可能性
近年、社会経済状況の変化や農業就農人口の減少により、日本国内の農業機械メーカーの国内市場は縮小傾向にある。その解決策として海外への市場展開が各社で目指されている。そこで本研究では、日本と農業の類似点のあるフィリピン、インドを事例とし、日本企業の市場展開の可能性を模索するため、関係機関へのヒアリング並びに文献調査を行った。その結果、日本が農業機械部門で発展してきた要因は、両国でも共通に確認できた。また、現地では資金的問題が大きく、農業機械が十分に普及していなかった。そこで、日系農機メーカーの両国への市場展開には、段階を踏んでの資金的問題の解決と共に、現地農家に対する農業教育を行い、農業機械使用による有効性などを教える必要があると結論付けた。

研究に取組んだきっかけ、感想など
近年、農業機械は農業に欠かせないものとなっているが、近年の経済状況の変化によって日本の農業機械市場は減少していることを知り、このテーマを選びました。日本とも深い関係を持っている両国ですが、機械化の差が大きく、人々の生活に大きな影響を与えていることを知ることができたとともに、日本の農業機械技術の発展に驚きました。今後も日本や周辺諸国の農業機械化に注目していきたいと思います。