卒業研究紹介
2024年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(小原 廣幸 教授指導)
ファレノプシスにおける各栄養器官の大きさが
花序の品質に及ぼす影響
ファレノプシスの栽培において、高品質を維持し、育苗期間を短縮することで環境への負荷やコスト削減の可能性がある。本実験では葉や根などの各栄養器官の生育と花序の関係について調査した。供試材料としては小輪系と大輪系の大株の3品種を用いて調査した。結果、小輪系は葉面積、リーフスパン、乾燥重、乾燥重地下部の4項目と総花数の関係において、相関が強くなった。この結果から、栽培期間中に測定可能であるリーフスパンで開花処理の大きさを判断することができ、6輪咲かせるには20~25cm以上必要になると考えられる。しかし、大輪系では全ての項目において相関が得られなかった。このことから株によって最大輪数が決まっている可能性があると考えられる。

研究に取組んだきっかけ、感想など
3年次にファレノプシス(胡蝶蘭)の栽培をし、そこでファレノプススが他の植物と比べると栽培が難しく、栽培期間も長期に及ぶことを実感しました。この経験から、ファレノプススを効率的かつ栽培期間を短縮して生育させるにはどのタイミングで開花処理をし、どのような環境で栽培すればよいのかという疑問を抱き、研究することに決めました。研究自体は供試株の分解をしたり、測定をしたりと大変な作業もありましたが良い結果を得ることができ、貴重な経験になりました。