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卒業研究紹介

2024年度卒業の持続的農学領域の卒業生による研究紹介です(石川 晃士 教授指導)

農泊インバウンド受け入れ拡大の現状と今後の展望
-関東圏10地域を事例として-

コロナ禍明け後の国境を越えた人の移動が活性化する中、地方におけるインバウンドの農泊による地域経済効果が大きく期待されている。しかし、国内でのインバウンドへの農泊の取り組みはまだ十分に浸透しておらず、課題も多いとされている。そこで本研究では、農泊を通じたインバウンドの誘致に重要な要素を明らかにすることを目的として、農林水産省が令和6年度に選定した関東圏の「農泊インバウンド受入促進重点地域」10地域でのヒアリングおよびアンケート調査の比較研究を行った。その結果、多くのインバウンドが、農泊においては農業体験よりも、農村の自然環境、食事、文化体験を重要視していること、インバウンド誘致のためには、身近な在日外国人へのプロモーションが大きな効果を生むことが明らかとなった。そこで、インバウンド受け入れによる農泊振興には、その地域特有の自然環境と文化を生かした体験内容の充実度が重要であると結論付けた。

インバウンドに向けた農泊ツアーの様子

研究に取組んだきっかけ、感想など
私は学生時代のアミューズメントパークでのアルバイトの経験から観光産業に興味を持ちだしました. 卒業研究では観光産業と学科プログラムでの留学経験、そして環境農学科での学びを活かした研究をしたいと思い、このテーマにしました。
沢山の調査地に足を運んで、多くの方々に話を聞く上で、農泊とその地域への熱意に触れることができ、地域観光と農業の在り方を学ぶことができました。また、本研究を通じて、ビジネスマナーとしてのアポイントメントの取り方や、地域振興の事業の進め方、補助金活用による地域振興など非常に貴重な社会経験を積むことができ、充実した卒業研究になりました。