れんじょうのたま
連城の璧
Renjyo no tama
江戸系 | 【花容】平咲き 【英数】六英(それ以上になることもある) 【花色】藤色 【開花期】6月中旬(本学のある町田市では6月18日前後が多い) |
分類 | : | 江戸系の平咲きの六英花です。 |
花被 | : | 藍藤色で花被片の基部(底)が白色の大輪花です。花被片の周縁部は細かく波打っています。場合によっては、皺になっている部分もあります。花被片の底が白い部分に、黄色のアイがあり大きくて目立ちます。アイの黄色の部分の先端が筋状になり、場合によっては黄色の筋が6〜7本になっていることがあります。 |
花柱枝 | : | 白色で短く、太く直立し、各部で分岐します。雄蕊が棒状になり、肥後系の品種、働き花のように先端部が弁化することがあります。したがって、花柱枝数や、花被片数が多く見えることもあります。ずい弁は藤色で表面は波打っています。 |
備考 | : | 1856年以前(江戸時代の安政3年)に松平左金吾(自称、菖翁)によって育成された品種で一部では貴重な銘花とされているようです。葉はやや黄色みがあり、強勢です。花被片が幾重にも重なっているので、「牡丹咲」(冨野耕治、1967年)と呼んでいる場合もあります。なお、開花状況によっては、全体的に淡く白色に見え、紺紫に見えないこともあります。品種名の「連城の璧」の「璧」(正しい)を「壁」(間違い)と間違えないようにする必要があります。 |
参考文献 | : | 田淵俊人.2016.ハナショウブ(監修:柴田道夫,花野品種改良の日本史).悠書館,東京.238−239. |