玉川大学農学部教授 田淵俊人
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    更新日 2023年1月10日

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花菖蒲図鑑

TOP > 花菖蒲図鑑 > 品種一覧-さ行 > 紫撰集

しせんしゅう

紫撰集

Shisensyu

伊勢系 【花容】垂れ咲き 【英数】三英 【花色】紫 【開花時期】6月初旬〜中旬(撮影は2018年6月8日)

分類 : 垂れ咲きの三英花です。
外花被 : 丸弁で形状はおだやかな「富士山型」で、紺色のような青紫色の地に、基部(アイの周辺)から白色の筋が3本程度、花被片先端部に向かって入ります。写真ではやや萎れ気味のものなので不明の部分もありますが、周縁部は波を打ったようになり、花被片には皺が入ります。
内花被 : 楕円形で幅広く、斜め上方向に広がります。周縁部はフリルが入ってやや内巻きとなり、紅赤紫色で、中心部には白筋が明瞭で、基部(底)の部分は白色になります。
花柱枝 : やや斜め上に立ち上がり、白色で周縁部は紫色です。先端部は2つに裂開して濃い紫色になります。先端部は2裂開して円形のずい弁となります。ずい弁は立ち上がり、先端部は濃い青紫色です。
備考 : 1907年(明治40年頃)に三重県松坂市で育成されたと言われていますが育成者 は不明です。他の伊勢系品種と同様に外花被が大きく発達する三英花で、外花被片が大きく垂れるのが特徴です。本品種の特徴は「富士型」で裾野をひく富士山のように穏やかに斜め下に向かって垂れるように見えます。 花径は15cm未満で比較的小型の品種です。すぐに萎れる品種なので、後半部分に萎れていない写真を掲載しました。花被片の質は非常に薄いです。
引用文献 :
  1. 冨野耕治.1967.花菖蒲.泰文館,東京.80.
  2. 中村泰基・田淵俊人・平松渚.2008.日本伝統の園芸植物,ハナショウブの特性に 関する研究 2.伊勢系ハナショウブの外花 被片に特徴的な「縮緬状構造」の組織学的構造に関する研究.園芸学研究.7(2):577.
  3. 中村泰基・田淵俊人・平松渚.2009.日本伝統の園芸植物、ハナショウブの特性に関する研究(第4報)伊勢系ハナショウブの外花被片の「しわ」(縮緬状構造) は、花被の向軸、背軸面の細胞形態の違いと伸長のギャップによって生じる. 園芸学研究.8(2):579.
  4. Komine,A.,Kobayashi,T. and T.Tabuchi. 2013. Histological structure of the ‘Crepe-like’structure of the outer perianth in the Ise type cultivar in the Japanese irises. International Symposium on Diversity. Abstract.
  5. 田淵俊人.2016.伊勢ハナショウブの成立.柴田道夫監修『花の品種改良の日本 史』、悠書館、東京.250−251.

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